解説:「機動戦士ガンダムNT」 ナラティブガンダムはなぜ“やせっぽち”なのか?

「機動戦士ガンダムNT」のビジュアル(C)創通・サンライズ
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「機動戦士ガンダムNT」のビジュアル(C)創通・サンライズ

 人気アニメ「ガンダム」シリーズの劇場版「機動戦士ガンダムNT(ナラティブ)」(吉沢俊一監督)のテレビエディションが、MBS・TBS系の日曜午後5時のアニメ枠“日5”で放送されている。テレビエディションは全4話で、3月5日から放送された第1話のタイトルは「やせっぽちのG」。このタイトルは、主人公ヨナ・バシュタが搭乗するナラティブガンダムが、劇中で「やせっぽち」と評されていることに由来する。なぜ、ナラティブガンダムはやせっぽちなのだろうか?

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 ◇ルオ商会の力! 重武装のA装備

 ナラティブガンダムは、アナハイム・エレクトロニクス社製のモビルスーツ。RX-93 νガンダムの前にサイコフレーム試験機として開発された。「やせっぽち」に見えるのは、、各部の装甲が外されており、機体の内部フレームがむき出しになっているからだ。試験機という出自から素体自体の武装は頭部バルカンのみで、複数の武装を換装して運用することになる。

 「NT」では、消息不明となっていた“不死鳥”ユニコーンガンダム3号機(フェネクス)をめぐる戦いが描かれる。ナラティブガンダムは、“不死鳥狩り”作戦のために運用された。ナラティブガンダムは、ニューホンコンを拠点に地球連邦政府とも密接な関係を築く大企業・ルオ商会の力を借りて、複数の武装を換装する。ルオ商会運用の宇宙輸送船ローズバッドに搭載したナラティブガンダムの各種装備はアナハイムから供給を受けたという話もある。

 第1話に登場した重武装のA装備は、高機動用の装備を装着した姿で、脚部周りの強化に主眼が置かれている。大型ブースター類の全てを後方に向けることで爆発的な加速力を得ることができる。大型ビームサーベル、5連装中型ミサイルポッド、ハイメガキャノンに加え、フェネクス捕獲用に複合特殊兵装のサイコ・キャプチャーを備える。サイコ・キャプチャーで、フェネクスの感応波に干渉し、展開したフィールドでフェネクスを機能停止状態にしようとした。


 ◇サイコフレーム装備のC装備も 装備がシンプルに 

 ナラティブガンダムの武装はA装備だけではない。3月12日放送の第2話「籠の中の不死鳥(フェネクス)」には、B装備が登場する。コロニー内の戦闘を想定した装備で、バックパックに2機の有線式遠隔攻撃端末を搭載し、オールレンジ攻撃を実現する。遠隔攻撃端末とバックパックはケーブルでつながれており、有線によって制御できる。

 サイコフレームを装着したC装備も活躍する。学園都市コロニー・メーティス内での戦闘後、フェネクスを誘い出すため、ルオ商会が収集したサイコフレームを装着した。最低限の加工の急造仕様で、サイコフレームを外装に使用したいびつな機体となっている。元々の装備プランには存在しないこともあり、便宜上C装備と呼称されている。

 ナラティブガンダムは、A装備が最も重装備で、ストーリーが進むにつれ、装備がシンプルになっていく。“やせっぽちのG”の変化も見どころの一つになっている。

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