桜庭ななみ:好みの男性は追っかけたい? 撮影現場でのハプニングも明かす

主演映画「絶壁の上のトランペット」について語った桜庭ななみさん
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主演映画「絶壁の上のトランペット」について語った桜庭ななみさん

 女優の桜庭ななみさんが主演を務める映画「絶壁の上のトランペット」(ハン・サンヒ監督)が公開中だ。日韓合作となった今作で韓国語を勉強し、現場では共演した韓国の音楽グループ「TEEN TOP」のメンバー L.Joe(エルジョ)さんとも韓国語で会話したという桜庭さんに、同映画の魅力、日韓合作ならではの苦労、撮影秘話を聞いた。

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 映画は全編沖縄の石垣島で撮影。東京で写真を学ぶ女子大生のアオイが、心臓移植の手術を受け、療養のため石垣島を訪れ、そこで出会ったトランペット吹きのジオと出会う……というラブストーリー。桜庭さんはヒロインのアオイ、L.Joeさんはジオを演じた。アオイの母親役は女優の大塚寧々さん、伯父役は俳優の辰巳琢郎さん、アオイの元恋人役は久保田悠来さんが演じた。

 --本作への出演の経緯は?

 日韓合作の作品があると聞いて、台本を読んでこの作品は、本当に人の心を打つすてきな作品だな、ぜひ出演したいと思い、アオイを演じることになりました。

 --主人公・アオイはどんな子ですか?

 心臓に病気を持っていて、東京で心臓移植をして、療養のために石垣島に来て、ある一人の男の子、ジオに出会う女の子です。

 アオイは、何か悩み事があると、人にあんまり話さずに、自分の中で考えるタイプだと思うんです。私もそういう所は似ているかな。自分で解決した方が、周りの人に心配させる方が、私が心配しちゃうので、あんまり相談することはないです。そこが似ていると思います。逆に私と違うのは、アオイはすごく優しくて穏やかな人なんですけれど、私は結構活発で運動も好きで、そういう所はちょっと違います。

 --現場でのハン監督の印象は? 撮り方の特徴などはありましたか?

 監督もすごく優しい方で、監督自身が脚本を書かれているので、アオイという役のイメージをちゃんと持ってらっしゃって、こういうふうにしたいというのがちゃんとあったので、すごくアオイを演じやすかったですね。

 今回は、スタッフの人数も少なくて、本当にみんなで作っていこうという感じが強かった。一人の人が何役もこなしていました。大塚寧々さんと私との車の中でのシーンでは、大塚さんがマイクのスイッチを押したりとか。そういうところが不思議で面白かったです。

 --共演のL.Joeさんとサンヒ監督は韓国の方ですが、現場でのコミュニケーションはどうでしたか?

 監督は、日韓合作の作品をたくさん撮られていて、日本語がすごく上手。細かいお芝居の指導も日本語ですごく丁寧にしてくださった。L.Joeさんとは、日本語と韓国語を交えながら、お話をして、コミュニケーションをとりました。

 --辰巳さん、大塚さんとのエピソードは?

 辰巳さんは、すごくいろんな方に話しかけてくださって、現場を盛り上げてくださった。撮影後の食事でも、辰巳さんのおかげで現場がすごく楽しかったです。大塚さんは、今回私のお母さん役だったんですが、女優の先輩じゃないですか。でも、とても優しいオーラがあって、本当にお母さんみたいな、頼れるお姉さんみたいな存在でした。

 --久保田悠来さんが演じた、どこまでも追いかけてきて守ってくれる元彼のコウイチと、L.Joeさんが演じた不思議な雰囲気の青年・ジオ、個人的にはどっちが好み?

 え? 私の好みですか? 2人ともすごく魅力的なので、選ぶのがすごく難しいです。久保田さんが演じたコウイチさんは、本当に守ってくれるような、どんなときも助けてくれる頼もしい存在で、L.Joeさんが演じるジオは、何か、追っかけたくなるような、どこかに消えてしまいそうな存在なので、私は、どっちなんだろう。……追っかけたい。ジオです。すみません(笑い)。

 --石垣島での撮影で一番印象に残っていることは?

 石垣島は本当に景色がきれいで、空気もきれいで、東京との時間の進み方も全然違う。それこそ、絶壁の上でみる景色はすごくきれいだったんですけれど、撮影中にすごく大きな台風が来て、印象的でした。撮影期間2週間で、2日間くらい停電になって、こんな経験なかなかないなと思いました。びっくりですよね。

 --今後やってみたい役柄は?

 この映画のように、人の心に何かを訴えかけるような作品はすごく魅力的だなと思いますし、演じていてもやりがいがあります。ヒューマンストーリーをやりたいですね。あとまだまだチャレンジしたことが少ないアクションもやってみたい。

 元々体を動かすことは好きなんですけれど、アクションはどうなんでしょう。もしその時になったら一生懸命練習します。

  --最後にメッセージを。

 この映画は、見終わった後に、大切な人と一緒にいる時間が恋しくなるような作品になっています。ぜひ皆さん劇場で、映画を見てください!

 <プロフィル>

 1992年10月17日生まれ、鹿児島県出身。趣味は中国語(北京語)、映画鑑賞、ピアノ。特技は中国語(北京語中級レベル以上)、韓国語(日常会話レベル)、テニス、バレーボール、書道。2008年の連続ドラマ「栞と紙魚子の怪奇事件簿」第6話でデビュー。同年5月、同時公開の「同級生」と「体育館ベイビー」で映画初出演を果たす。劇場アニメ「サマーウォーズ」(09年)で声優に初挑戦。映画「最後の忠臣蔵」(10年)では日本アカデミー賞新人俳優賞など、多数の賞を受賞した。

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