俳優の溝端淳平さん主演の映画「破裏拳ポリマー」(坂本浩一監督)が13日から新宿バルト9(東京都新宿区)ほか全国で公開される。特殊装甲スーツを着た者同士の人間離れしたバトルもさることながら、主人公・鎧武士を演じる溝端さんのキレッキレの生身のアクションに目を奪われる。父と子の絆、友情、正義とは……など、さまざまなテーマが詰め込まれたストーリーにも注目したい。
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「破裏拳ポリマー」は、「ガッチャマン」「タイムボカン」シリーズなどを生み出したタツノコプロによるアニメが1974年10月~75年3月に放送され、元ストリートファイターの探偵で奥義“破裏拳”を操る鎧武士が悪と戦う姿が描かれた。実写映画は、警視庁と防衛省が極秘裏に開発した特殊装甲スーツ“ポリマースーツ”が奪われてしまい、警視庁は拳法・破裏拳の継承者で探偵の鎧武士(溝端さん)に捜査の協力を求める。実は武士は、最強のポリマースーツを起動できるただ一人の男だった。武士はポリマースーツの研究者・稗田玲(原幹恵さん)や新米刑事の来間譲一(山田裕貴さん)らと事件を追う……というストーリー。柳ゆり菜さん、長谷川初範さん、神保悟志さんらも出演する。
まず、切れ味抜群の溝端さんの格闘シーンに引きつけられる。今作のために4カ月間、格闘トレーニングを積んできたというその動きは、ポリマースーツ着用後の現実離れしたバトルにも説得力を与えている。個人的には、ポリマースーツを着用してからの振り切れたド派手アクションもいいが、なにより生身の肉体で戦うシーンの流れるような動きに目を奪われた。
王道のヒーローとは一味違ってクセがあり、少々抜けている主人公の性格も溝端さんの醸し出しす雰囲気とマッチしており、違和感なく楽しめた。とはいえ、要所で放たれる「この世に悪のある限り……」の決めぜりふはいかにも王道ヒーローといった趣で、“ヒーローもの”を見に足を運んだ観客の期待にも応えてくれるだろう。セクシーな女性陣のアクションにも注目。(河鰭悠太郎/MANTAN)
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