今秋公開の映画「のぼうの城」の舞台・埼玉県行田市忍城(おしじょう)周辺で、スマートフォンの無料AR(拡張現実)アプリ「セカイカメラ」と同映画を連動させたキャンペーンが展開されることが31日、明らかになった。物語ゆかりの場所などでスマートフォンをかざすと、その場で原作小説の一部を読むことができ、映画の主人公・成田長親やヒロインの甲斐姫など主要キャラクターのエピソードも閲覧できる。その他にも市内各所に約500個のエアタグが設置され、観光スポット、ご当地グルメ店、交通機関などの情報を周遊しながら得ることができる。
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ARとは「Augmented Reality」の略で、現実環境にデジタル情報を重ねる技術。例えばある風景に向かってスマートフォンのカメラをかざすと、ディスプレイに映し出されたその風景にまつわる諸情報も文字などで合わせて表示される。「セカイカメラ」はこれを実現するソフトウエア。
キャンペーンは、リクルートの旅行カンパニーに設置された調査・研究組織「じゃらんリサーチセンター(JRC)」が、「街を立体的に楽しんでもらう」ことを目指して企画した観光プロモーション。第1弾は昨年行われた行田市の「忍城時代まつり」に合わせて行われた。「のぼうの城」との連動はその第2弾で、2月から同映画関連の情報(エアタグ)提供を「セカイカメラ」上で実施する。
また2月19、20日には、同市で「セカイカメラ」を使った期間限定イベントも開催。地元ゆかりの武将たちの期間限定エアタグを集めることで、ご当地グルメのお得な情報などを取得できるイベント「武将とともに『浮き城(忍城)』に隠された暗号を解読せよ!(仮題)」や、セカイカメラ内のGPS連動無料RPGゲーム「セカイユウシャ」(http://sekaiyuusya.jp/oshi/)を使ったイベント「忍城での戦い~現代に復活した石田三成を討伐せよ!(仮題)」などが予定されている。
映画「のぼうの城」は、和田竜さんの同名ベストセラー小説(07年)が原作で、領民から“でくの坊”を揶揄(やゆ)した「のぼう様」の名で親しまれた領主・成田長親(野村萬斎さん)が天下統一目前の豊臣秀吉(市村正親さん)の軍勢に戦いを挑む物語。農民らを含めて2000強の成田勢に、秀吉の忠臣・石田三成(上地雄輔さん)率いる2万超の軍勢が襲いかかる……というストーリー。(毎日新聞デジタル)
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