ダンダダン
第8話「なんかモヤモヤするじゃんよ」
11月21日(木)放送分
公募新人文学賞「第6回ダ・ヴィンチ文学賞」の大賞受賞作品が工藤水生(くどう・みずお)さんの「笑えよ」に決まり10日、東京都内で授賞式が開かれた。怪談文学の公募新人文学賞「第5回『幽』怪談文学賞」の授賞式も行われ、短編部門で平金魚さんの「不幸大王がやってくる」が大賞を受賞し、長編部門では三輪チサさんの「死者はバスに乗って」(「捻れた手」を改題)が大賞を受賞した。
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「ダ・ヴィンチ文学賞」は、本の情報誌「ダ・ヴィンチ」(メディアファクトリー)が、ジャンルを問わず、未発表のオリジナル小説作品を募集するもので、今回は628本が応募。ダ・ヴィンチ編集部の1次選考、2次選考を経て最終候補作を決定。その後、事前に公募した審査員「読者100名審査員」による選考結果を踏まえて、ダ・ヴィンチ編集部で最終選考を行い、大賞を選定した。過去に前川梓さんの「ようちゃんの夜」、瀧羽麻子さんの「うさぎパン」などが大賞を受賞している。
工藤さんは89年、北海道生まれの22歳。受賞後のスピーチでは「就職活動の時にメディアファクトリーを受けて『ダ・ヴィンチ』の編集長に面接していただきました。その時はもうメディアファクトリーに来ることはないと思っていたんですが、こんな形になるとは……」と意外なエピソードを披露した。
「笑えよ」は、恋とも友情ともつかない感情でつながった高校生男女3人を描いた青春小説。進学校に通う高校2年の柏木葉が偶然、同級生の橋立が同性の仲平に思いを寄せていることを知り、勉強に誘って彼らとの距離を縮めていく。そして仲平にも人には言えない悩みがあった……という物語。6月6日発売の同誌7月号に全文が掲載される。
『「幽』怪談文学賞」は、「ダ・ヴィンチ」の増刊で怪談専門誌「幽」による怪談文学の公募新人文学賞。今回、短編部門には425作品の応募があり、長編部門には96作品の応募があった。小説家の岩井志麻子さん、京極夏彦さんらが選考委員を務めた。「不幸大王がやってくる」は書き下ろしを加えて「黒い団欒(だんらん)」というタイトルで単行本化され、同じく単行本化される「死者はバスに乗って」とともに20日、発売される。(毎日新聞デジタル)
▽受賞作品一覧
「第6回ダ・ヴィンチ文学賞」大賞 「笑えよ」工藤水生
「第5回『幽』怪談文学賞」短編部門 大賞「不幸大王がやってくる」平金魚▽佳作「蟹の国」有井聡▽佳作「おいでるかん」仲町六絵▽長編部門 大賞「死者はバスに乗って」三輪チサ▽佳作「だいこくのねじ」●井通眞(●は雨かんむりに鶴=つるい・みちまさ)
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