吉瀬美智子:生徒たちとの別れに涙 「ハガネの女」クランクアップ

ドラマ「ハガネの女」シーズン2のクランクアップを迎えた吉瀬美智子さん(中央)と4年4組の生徒たち=テレビ朝日提供
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ドラマ「ハガネの女」シーズン2のクランクアップを迎えた吉瀬美智子さん(中央)と4年4組の生徒たち=テレビ朝日提供

 女優の吉瀬美智子さんの初主演ドラマ「ハガネの女」(テレビ朝日系)の続編として放送中の「シーズン2」がこのほどクランクアップを迎えた。何事にもくじけない“ハガネの女”として、さまざまな困難に立ち向かう小学校教師・芳賀稲子(通称ハガネ)役を体当たりで演じた吉瀬さんは、生徒を演じた子役たちとの別れに感涙し、全シーン終了後、共演者を前にあいさつする際にも、感極まった様子で「私は本当に不器用な人間で……」と声を詰まらせるなど“ナミダの女”になった。

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 すべての撮影を終えた吉瀬さんは、共演者の高橋克実さん、生稲晃子さんらと笑顔でハイタッチしたが、その直後のあいさつでは、涙で声を詰まらせるなど、約3カ月にわたって体当たりで挑んできた作品と役柄に対する思いはひとしおの様子。それでも、「うまくいかないこともありましたけど、優しいスタッフ、キャストの皆さんに支えられて、芳賀稲子という役をやることができました。私は自信を持って言えます。この作品が皆さんに愛されているものと信じています!」と力を込めた。

 その数時間前、吉瀬さんは、自ら演じる“ハガネ”が担任した4年4組の生徒たち全員に、手書きのメッセージとサイン入りの色紙などをプレゼント、生徒たちからも1人1人の写真とメッセージが収められたアルバム、全員でお金を出し合って買った高級ボールペンが贈られた。“恩師”との別れに泣き出す生徒もおり、吉瀬さんも、涙で目を真っ赤にしながら、「今回は、ドラマが初めてだという子が多くて、慣れていないがために、うまくできないことも多かった。だからこそ、子どもたちが少しずつ成長していくのをじかに見られて、すごく楽しかったんです。ちょっとした成長の一つ一つに、すごく感動しながら作ってきたのが『シーズン2』なんです。手がかかった子ほどかわいい、じゃないですけど……」と柔和な表情を浮かべた。

 吉瀬さんは、さらに、「ドラマの中で生徒たちが成長するのと並行して、その生徒たちを演じる子どもたち自身も成長してきたんです。だからこそ、最後に生徒たちが一体になる感じも、本当にリンクしているように感じて……。実は、『シーズン1』のクランクアップのときは、子どもたちの方が泣いて、私はそんなに泣かなかったんです。でも今回は『シーズン1』のときよりも子どもたちの成長ぶりを感じて、親心が揺り動かされて、私の方が泣いちゃいました」と語った。

 「ハガネの女」は、深谷かほるさんがマンガ誌「YOU」(集英社)に連載しているマンガが原作。前作のドラマは、吉瀬さん演じる元教師で35歳独身のヒロイン、「ハガネ」こと芳賀稲子(はが・いねこ)が、臨時採用で小学校教師に復帰し、どんな試練にもくじけない“ハガネの女”として崩壊する学級やモンスターペアレンツに挑む姿が描き、昨年5月から午後11時台の「金曜ナイトドラマ」枠で放送。続編となる「シーズン2」は、毎週木曜午後9時からのゴールデン帯に昇格、36歳になったハガネが、またもさまざまな問題に体当たりで挑んでいく姿が描かれた。

 ドラマは、残すところ9日放送の第8話と16日放送の最終話のみ。第8話では、ハガネが班ごとの学習発表会を企画するが、班の中で孤立する生徒が続出。そんななか、ミュージシャンを目指す生徒・裕也に耳の異常が見つかり……という物語。最終話では、隣のクラスの女子の洋服が切り刻まれるという事件が発生。目撃者の友喜が犯人の名前を言おうとしないため、再び友喜の障害がクローズアップされてしまい、ハガネと友喜はPTAから激しく糾弾される。2人を危機から救うため、4年4組のクラスメートが立ち上がる……というストーリーが描かれる。「ハガネの女」は毎週木曜午後9時から放送。(毎日新聞デジタル)

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