歌舞伎俳優の尾上菊之助さん(33)の発案で東日本大震災のチャリティー歌舞伎公演「祈り」が行われることになり、10日にBunkamura シアターコクーン(東京都渋谷区)で菊之助さんが出席して会見が行われた。震災当時、新橋演舞場(東京都中央区)で「三月大歌舞伎」に出演中だったといい、楽屋で出番を待っていた菊之助さんは「劇場がこんなに揺れるなんて、大変な衝撃を受けました。このまま終わってしまうのではないかと思った」と振り返り、チャリティー公演については「歌舞伎役者は舞台に立つことで被災された方々の心に明かりをともせると思って企画しました。歌舞伎を愛してくださっている皆さまにこのチャリティーに参加していただいて、被災地の方々を応援したい」と意気込みを語った。
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チャリティー公演について、菊之助さんは「なかなか思いはあっても実現には時間がかかる。7月末に俳優協会全体でイベントをしようと決まって、先輩方が頑張っている中で自分も何かできないかと5月くらいにぐっと決まってきた」と経緯を説明した。震災を受け、自身の内面の変化を聞かれると、菊之助さんは「家族のきずなを感じました。普段は家族を当たり前に感じてしまうけれど」と話した。「新しい家族を迎える予定は?」と聞かれると、菊之助さんは「前向きに考えてはいるんですけれど……(電撃結婚などは)ないですね」と苦笑し、「候補のお相手はいる?」と交際がうわさされていたモデルの知花くららさんについて聞かれると、笑顔のまま無言を貫いていた。
今回の演目には、菊之助さんの曽祖父・六代目菊五郎さんや祖父の七代目梅幸さんら音羽屋の当たり芸とした「うかれ坊主」や「藤娘」を選び、尾上右近さん(19)とともに無料で出演、入場料はすべて、日本赤十字社を通して被災者に全額寄付される。公演前には、菊之助さん自身もロビーの募金箱の前で募金を呼びかける。
公演は7月12日、浅草公会堂(東京都台東区)で、昼の部は午後2時、夜の部は午後7時開演。入場料は1・2階席7000円、3階席2000円。浅草を選んだ理由について、菊之助さんは「お正月公演でおなじみですし、若手公演の殿堂でもあります。より入場しやすいお値段でできるのは、浅草だと決めました」と話し、被災地での公演については「公共施設が今避難所に使われているので今は自分が行っても迷惑。でも現地に行って歌舞伎公演をしたいという気持ちがわき起こってきますね」と被災地への思いを語った。(毎日新聞デジタル)
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