稲森いずみ:切なく“落ちていく”女性を熱演 森村誠一描く大人の愛欲 ドラマ「破婚の条件」

ドラマ「森村誠一サスペンス・破婚の条件」で主演を務める稲森いずみさん
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ドラマ「森村誠一サスペンス・破婚の条件」で主演を務める稲森いずみさん

 女優の稲森いずみさん、沢口靖子さん、木村佳乃さんがそれぞれ主演を務めるドラマシリーズ「罪と女とミステリー」(フジテレビ系)が26日から3週連続で放送される。第1弾は、作家の森村誠一さん原作、稲森さん主演の「森村誠一サスペンス・破婚の条件」で、稲森さんは、幸せを追い求めるがゆえに、次第に追い込まれていく主人公・里見昌枝を演じる。稲森さんは、昌枝について「こんな悔しい思いをした女性を演じることがあんまりなかったので、そこを見てほしいと思います。あと、翻弄(ほんろう)されていく昌枝の行く先にも注目してもらいたいです。幸せを追求すればするほど、罠にはまり落ちていく、ピュアで、切なく、悲しい昌枝が少しでも愛おしく見えるといいなとも思っています」とコメントしている。

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「森村誠一サスペンス・破婚の条件」は、99年に発表された同名小説が原作で、大人の男女の愛欲や女性の業を描いたサスペンス。図書館に勤める結婚7年目の昌枝(稲森さん)は、フリーライターの夫・里見慎冶(津田寛治さん)に対して理由もなく嫌悪感を覚えるようになってしまう。昌枝は、夫に対する気持ちを日記にぶつけるようになるが、やがて日記は、夫の殺害計画書となっていく。ついに、犯行を実行しようとしたとき、夫は何者かに殺されてしまう。その後、昌枝は、夫の生命保険金1億円を手に入れ、生命保険会社社員の中西光彦(石黒賢さん)とも恋に落ち、大金と恋人を手に入れる。しかし、中西の元妻の田村美代子(鈴木砂羽さん)、殺害事件を担当することになった刑事の遠山勝也(松方弘樹さん)と水島敦(丸山敦史さん)らが登場し、物語は、意外な結末に向かって展開していく。

 稲森さんは、同作の魅力を「自分では予期していない思わぬ方向にいってしまい、もがけばもがくほど、あり地獄にはまっていってしまう。本当にその時々の小さなチョイスが重なり合った結果がこんな結末につながっていくんですよね。キレのいい単純明快な話ではなくて、逆にキレの悪さや不可思議なところが面白さだと思います」と語り、演技について「ただ一生懸命生きているだけ、ただ幸せを求めているだけなのに、いろんな罠にはまっていってしまうので、その状況によって感じた気持ちを本当に大事に表さないといけないところが難しかったです」とコメントしている。

 ドラマは、フジテレビ系で、26日午後9時~10時52分に放送。第2弾は、夏樹静子さん原作、沢口さん主演の「夏樹静子サスペンス・検事霞夕子~無関係な死~」で9月2日放送、第3弾は、宮部みゆきさん原作、木村さん主演の「宮部みゆきスペシャル・魔術はささやく」で9月9日に放送する。(毎日新聞デジタル)

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