女優の満島ひかりさんが13日にNHK放送センター（東京都渋谷区）で行われた主演ドキュメンタリードラマ「開拓者たち」の再編集版完成試写会に出席。旧満州（現中国東北部）の開拓団に“大陸の花嫁”として嫁いだ女性を演じるにあたって関係者から話を聞いた満島さんは「話を聞いた人のことを考えると、何もできた気がしません。少しでもその気持ちを伝えられれば……と思っていた」と涙目で語った。再編集版は4月3日からNHK総合で毎週火曜午後10時に放送される。

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　「開拓者たち」は、日中国交正常化40年とBSプレミアム放送開始を記念して制作されたドラマ。満州事変以降、旧満州に移民した開拓団の一つ「千振開拓団」の実話を基に4人のきょうだいが、敗戦とソ連侵攻によって、過酷な逃避行と避難生活を余儀なくされた後、日本に帰国し、栃木県の那須で新たな開拓に挑む姿を描いている。満島さんは開拓団員に“大陸の花嫁”として嫁ぐ主人公・ハツを演じ、ハツの夫・浅野速男役として新井浩文さん、ハツのきょうだい役として綾野剛さん、石田卓也さん、山下リオさんが出演。4月3日から放送される再編集版では、ドラマの冒頭に満島さんによる体験者のインタビューを放送するほか、未公開映像が追加される。

　満島さんは作品への思いを「“私がやる”って思える作品。でも“私じゃできない”とも思ったり“ほかの人よりもできる”って不思議な気持ちもあった。役者って変な仕事だな？って思ったり……」とコメント。さらに「昨日、家で（ドラマを）見ていて、“30歳になって見たらどう思うんだろう？”“子どもができたときどう思うんだろう？”と感じた。とても大切な作品になりました」と語っていた。（毎日新聞デジタル）