鍵泥棒のメソッド:堺雅人主演の話題作が上海映画祭コンペ部門に 熱狂の舞台あいさつ

「第15回上海国際映画祭」の舞台あいさつに登場した(左から)広末涼子さん、堺雅人さん、内田けんじ監督
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「第15回上海国際映画祭」の舞台あいさつに登場した(左から)広末涼子さん、堺雅人さん、内田けんじ監督

 俳優の堺雅人さん、女優の広末涼子さんが出演する内田けんじ監督の最新作「鍵泥棒のメソッド」(9月15日公開)が、中国・上海で開催中の「第15回上海国際映画祭」のコンペティション部門に日本から唯一選出され、堺さん、広末さんと内田監督が17日に行われた舞台あいさつに登場した。広末さんは、「上海の人たちにこんなに歓迎されてうれしい。上海、大好きです」と喜び、会場を盛り上げた。

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 映画は、35歳にして無職で、俳優を目指すも挫折し自殺しようと思っている男・桜井(堺さん)が主人公。自殺の前に行った銭湯で、やけに羽振りのいい男・コンドウ(香川照之さん)が目の前で転倒し記憶喪失に……。桜井は、ほんの出来心からロッカーの鍵をすり替え持ち物を盗み出しコンドウになり代わるが、コンドウは非合法な裏稼業を営む男だったため、ヤクザがらみのトラブルに巻き込まれていく……。一方、記憶を失い自分を桜井だと思っているコンドウは、情けない自分の境遇にぼうぜんとするも、病院で出会った女性・香苗(広末さん)に助けられ、生活を立て直していく。だが、香苗はある理由からどうしても結婚したい女だった……。

 映画祭開催前には、上映チケットを求める観客が発売前日の夜から行列を作り、約3000席のチケットは即完売するなどの人気ぶり。16日に堺さんと広末さんが入国した上海の空港では、100人を超すファンが殺到するなど、一時騒然。さらに、17日の舞台あいさつ会場へつながるレッドカーペットでは200人以上のファンが取り囲み、急きょ警備員を増加するなど、中国での期待の高さを見せつけた。

 満席の会場で舞台あいさつに登壇した堺さんは、「上海最高です」と満面の笑みであいさつ。「(共演の)香川照之さんはどうしていないのですか?」と質問が飛ぶと、堺さんは「香川さんは今、歌舞伎という日本の伝統芸能に挑戦しています。俳優として尊敬する方のひとり。でもこの映画ではバカやってますけど」と紹介した。

 広末さん、堺さんの人気ぶりに、内田監督は「中国でお二人がこんなに人気があるなんて。キャスティングしてよかった」とユーモアたっぷりにコメントし、「とにかく楽しい映画なので楽しんでほしい」と呼びかけた。映画は9月15日公開。(毎日新聞デジタル)

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