俳優の松田龍平さんが23日、03年公開の出演映画「ナイン・ソウルズ」(豊田利晃監督)の再上映の初日舞台あいさつに登場。主演を務めた故原田芳雄さんについて、「芳雄さんはすごくおやじ(松田優作さん)に近い存在だったから、おれはもっと話したいなって思ってたんですけど、まだ若くてちゃんとしゃべれなくて。役柄も父親的な存在だったから、芳雄さんはもっと特別な存在だったかもしれないですね」と語り、ありし日の原田さんをしのんでいた。
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「ナイン・ソウルズ」は、刑務所からの脱走に成功した9人の男たちを描いた物語。さまざまな思いを抱えながらも、1台の車に同乗し、大金が隠されている富士山のふもとの小学校を目指す9人。旅を続けるうちに彼らは、生まれて初めて連帯感、充足感、生きることへの希望を感じ始めていた。そして、とらわれる前に失ったものを取り戻し、やり残したことへ決着をつけることを心に誓うが……という内容。「モンスターズクラブ」、「I’M FLASH!」の豊田利晃監督が手がけ、瑛太さんや千原ジュニアさん、板尾創路さん、松たか子さん、伊東美咲さんなどが出演している。
松田さんは「誕生日の時に『車やるよ』って言われて。『マジで?』って思ったら、赤いフェラーリの模型でした(笑い)。今でも持ってますけど」と原田さんとの思い出を語った。豊田監督は「昨日、映写チェックがあって、ちょっと遅刻したんですけど。夢の中に芳雄さんが出てきて、ウナギの骨をかじりながら『来るのが遅い』って言ってまして……」と不思議な体験を明かし、「映画の再上映の期間が、芳雄さんの命日近くで。この上映は芳雄さんがしかけてるのかなって思いました」と語っていた。
映画は、「渋谷ユーロスペース」(東京都渋谷区)で7月20日まで上映中。原田さんの一周忌である7月19日には、追悼イベントも開催される予定。(毎日新聞デジタル)
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