注目映画紹介:「ワン・デイ 23年のラブストーリー」7月15日だけ切り取り23年間をつづった

「ワン・デイ 23年のラブストーリー」の一場面 (c)2011 Focus Features LLC.All Rights Reserved.
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「ワン・デイ 23年のラブストーリー」の一場面 (c)2011 Focus Features LLC.All Rights Reserved.

 「17歳の肖像」がアカデミー賞3部門にノミネートされたロネ・シェルフィグ監督の新作「ワン・デイ 23年のラブストーリー」が23日に公開された。英国やイタリアなどでベストセラーとなった同名小説を、原作者デビッド・ニコルズさん自らが脚色した。主演は、アン・ハサウェイさんとジム・スタージェスさんの2人。

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 大学の卒業式の日、初めて言葉を交わした、真面目でしっかり者のエマ(ハサウェイさん)と、酒ぐせ、女ぐせの悪いデクスター(スタージェスさん)。この2人の、1988年から2011年までの23年におよぶ軌跡がつづられていく。それだけならよくある話だが、この映画が新鮮なのは、1年のたった1日だけ7月15日を23年間切り取っているから。その“7月15日”にどんな意味があるのか。それが、この物語の要であり、感動のエンディングの伏線となる。

 7月15日のたった1日を描くことで、それ以外の出来事や主人公2人の関係の変化を観客に想像させ、歳月の隙間を埋めていく。髪形やメーク、衣装などに配慮したシェルフィグ監督の、女性ならではの繊細さが隅々にうかがえ、ロンドン、エディンバラ、パリといった舞台も、通常の米国製ラブストーリーとはひと味違う雰囲気をかもし出す。ハサウェイさんとスタージェスさんの、20代から40代の演じ分けも見事。ほかに出演は、パトリシア・クラークソンさん(「エデンより彼方に」など)、ピーター・ジャクソン監督作「ホビット 思いがけない冒険」が公開待機中のケン・ストットさん、リドリー・スコット監督作「プロメテウス」が公開待機中のレイフ・スポールさんら。23日からTOHOシネマズ有楽座(東京都千代田区)ほか全国で公開中。(りんたいこ/毎日新聞デジタル)

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