歌手で俳優の福山雅治さんが天才物理学者・湯川学を演じ、難事件を解決する人気作家・東野圭吾さんの「ガリレオ」シリーズの長編小説「真夏の方程式」が映画化され、13年初夏に公開されることが明らかになった。08年の劇場版「容疑者xの献身」以来、5年ぶりにスクリーンに“ガリレオ”が復活する。すでに静岡で撮影がスタートし、福山さんもクランクインしている。
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「ガリレオ」シリーズは、東野さんの同シリーズを原作に、福山さん主演で07年にフジテレビ系でドラマ化。天才物理学者・湯川を演じる福山さんのはまり役として評判になり、また完成度の高い内容から、平均視聴率21.9%という大ヒットドラマになった。08年にはスペシャルドラマ「ガリレオΦ(エピソードゼロ)」が放送され、さらに劇場版「容疑者xの献身」も公開。興行収入が約49億2000万円と映画でもヒットを記録した。今回映画化される「真夏の方程式」は、11年6月に文芸春秋から刊行された長編シリーズの第6作で、ファンからの人気も高い作品。
映画は「科学の進歩と自然環境の破壊」がテーマ。“手つかずの海”と呼ばれる玻璃ケ浦で行われた海底鉱物資源の開発計画の説明会に呼ばれた湯川(福山さん)が、滞在先の旅館「緑岩荘」で一人の少年・恭平に出会う。恭平は親の都合で夏休みをおば一家が経営する「緑岩荘」で過ごすことになったという。翌朝、港近くの堤防で男性の変死体が発見される。男は「緑岩荘」のもう一人の宿泊客・塚原だった。湯川と恭平は思わぬ形で事件に巻き込まれていく……というストーリー。前作から引き続き、西谷弘監督がメガホンをとり、福田靖さんが脚本を手がける。
福山さんは「テーマである『自然と人類の共生』に天才であり変人の湯川はどういう考えを持っているか、僕自身もとても興味があります」とコメント。さらに、「僕も湯川も年齢を重ねているので、どう進化させられるかプロデューサー、監督と打ち合わせをしながら進めています。進化した湯川学として皆さんにお会いできることを心待ちにしながら、自分自身このテーマにどう向き合っていくのか、熟慮しながら撮影に臨みたいと思います」と久しぶりの湯川役に意欲を燃やしている。
また、鈴木吉弘プロデューサーは「今回は、ある殺人事件のために『子供嫌い』で有名な湯川が一人の少年とともに海辺の町で過ごすことになるという物語です。2人の間にどんな化学変化が起きるのか? 『容疑者xの献身』から歳月を経て、演技者としても人間としてもさらなる成長をした福山雅治が魅(み)せてくれる新しいガリレオ。実に、楽しみです」とコメントを寄せている。映画は13年初夏、全国東宝系で公開予定。(毎日新聞デジタル)
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