女優の吉高由里子さんが「第68回毎日映画コンクール」(毎日新聞社、スポーツニッポン新聞社主催)の女優助演賞を受賞し、13日、ミューザ川崎シンフォニーホール(川崎市幸区)で行われた表彰式に出席。「横道世之介」で受賞した吉高さんは、「すごく大好きな映画だったので、こんなに人から愛される作品に携われてすごくうれしい」と笑顔を見せた。
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ステージで受賞の喜びを語った吉高さんは、「自分が例えば今日死んでも、作品は自分より長生きする。死んだ後もレンタルされたり、誰かが買ってくれたり。たまに不気味な仕事をしてるなと思います」と苦笑交じりに女優業を表現し、「でもそれでもいいやと思える、自分の一生より長生きしてくれる作品、過保護に愛せた作品でした。見てない方は見てください」と受賞作をアピール。さらに、トロフィーの形状を指して「こうやって前のめりに生きていければいいかな。ぎゅってね」と独特な表現で語り、会場の笑いを誘った。
表彰式には、男優主演賞を受賞した松田龍平さん、スポニチグランプリ新人賞を受賞した子役の濱田ここねちゃん、星野源さん、女優主演賞を受賞した赤木春恵さん、男優助演賞を受賞したピエール瀧さんらも出席。松田さんは「素晴らしい賞をありがとうございます」と喜び、「なかなか自分が出ている作品を客観的に見られないもので、こうやって賞をいただいて、見てくれた方の反応を聞いて、少しずつ喜びをかみしめています」と語った。
表彰式の前には、商業施設「ラゾーナ川崎」(同)でオープニングセレモニーも行われ、撮影での苦労を聞かれたここねちゃんは「親と離れたこと。どうしていいか分からなかったけど、皆さん(共演者ら)のお陰で乗り越えられた」と振り返り、来月で90歳になる赤木さんは「思いがけなく賞をいただいて、本当に幸せとつくづく思います」と喜びのコメント。ピエールさんは「世界がピエールについてきた? 世間が病んできただけだって!」と苦笑しつつ、俳優業について「自分のことを俳優とは思っていない。あまりテングにならずにやっていきたい」と気を引き締めていた。
日本映画大賞:「舟を編む」(石井裕也監督)▽日本映画優秀賞:「ペコロスの母に会いに行く」(森崎東監督)▽外国映画ベストワン賞:「愛、アムール」(ミヒャエル・ハネケ監督)▽監督賞:石井裕也(「舟を編む」)▽脚本賞:荒井晴彦(「共喰い」)▽男優主演賞:松田龍平(「舟を編む」)▽女優主演賞:赤木春恵(「ペコロスの母に会いに行く」)▽男優助演賞:ピエール瀧(「凶悪」)▽女優助演賞:吉高由里子(「横道世之介」)▽スポニチグランプリ新人賞:星野源(「箱入り息子の恋」)、濱田ここね(「おしん」)▽田中絹代賞:加賀まりこ▽アニメーション映画賞:「かぐや姫の物語」(高畑勲監督)▽特別賞:福本清三(俳優)
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