名探偵コナン
#1146「汽笛の聞こえる古書店4」
12月21日(土)放送分
マーベルコミックスのヒーローたちが集結した映画「アベンジャーズ」(2012年)から派生したプロジェクト最新作「キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー」が公開中だ。「アベンジャーズ」から2年後を舞台に、キャプテン・アメリカやブラック・ウィドウ、ニック・フューリーが、共に戦ってきた国際平和維持組織「S.H.I.E.L.D.(シールド)」から突然命を狙われ、自分たち以外は誰も信用できないという状況での死闘を描く。「ウェルカム・トゥ・コリンウッド」(02年)などで共作している兄のアンソニー・ルッソさん、弟のジョー・ルッソさんの兄弟監督に電話で話を聞いた。
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−−今回、「キャプテン・アメリカ2」ではなく、タイトルを「キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー」とした理由は?
ジョー監督:ストーリーがどういう形で続いていくのか、どんなストーリーになるかということがより感じられるタイトルを付けた方が面白いと思ったからです。ただ数字を用いて続いていることを見せるよりも、「ハリー・ポッター」シリーズなどもそうであるように、ストーリーの方向性が分かる、あるいは今回のウィンター・ソルジャーのように、観客が待望の、またおなじみのキャラクターがタイトルに入ることでワクワクできる要素もあると思います。
−−全米で公開週の興行成績1位、世界でも大ヒットスタートを切りましたが、今作がヒットする予感はありましたか? またヒットの最大の要因はどこにあると思いますか?
アンソニー監督:本当にこの作品に対して、愛と情熱を僕らは持っていて、一ファンとして最高の映画を作っただけです。この映画を作れるということだけが僕らにとって大きな贈り物だったし、ファンとしては自分たちがまさにターゲットの観客といってもおかしくはない。言い換えれば、自分たちのためにこの映画を作ったともいえるわけなんです。もちろん、これだけみなさんの心に響いているということはとてもうれしいです。自分たちの映画クリエーターとしての持てる力のすべてを注いで作った作品ですからね。
また、興収という意味では、今までのマーベルの作品であったり、ディズニーの力、マーケティングの方法などさまざまな要素がヒットにつながっていると思います。そしてなんといっても70年にわたるキャプテン・アメリカのファンたちによる力があると思います。またマーベルの、特にアベンジャーズのような作品はそれぞれの作品に少しずつかぶって作られているので、その効果もきっとありますね。だからこそやりたいという思いもありました。なんといってもマーベルは1作品ごとにハードルを上げていく、その挑戦を僕らも受けて立ちたかったわけなんです。
−−これまでテレビドラマを中心に作ってきたお二人ですが、今作を手がけるにあたり役に立った知識や経験はありましたか。また、映画ならではの面白さはどこにあると思いますか?
ジョー監督:テレビというのは、例えば8カ月間の期間、準備をして、撮影に入って、編集して……ということの繰り返しです。それはエピソード数が多いからなのですが。僕らの場合は、今作で同じロッドではあったのだけれど、まるで二つのテレビシリーズを同時に手がけているような状況もあったりして、とにかく多忙でした。でもそのお陰で映画が完成した時には、やはりそういう“力”というのが付いているものなのです。だからこそ、最近テレビで活躍された方、J・J・エイブラムスであったり、ジョス・ウィードンであったり、ジャド・アパトーが映画の世界でも活躍されているんじゃないかと思います。
テレビのペースが速いので、それにスキルが磨かれて、それが今回も役に立ったというのは間違いない。また、ストーリーテリングにおいても、テレビというのは常に何百ものアイデアがあって、こういう話はどうだろう、あれはどうだろう……といったものをみんなと話し合いながら作っていくので、ストーリー作りの勘というのが磨かれる。また、常にキャスティングも行っているので、キャスティングに対する勘というものも磨かれる。これらすべてが映画を撮る場合に非常に役に立ったと思います。
映画の魅力ということについてですが、今とても面白い時期にあると思うのは、テレビが黄金期にあるといってもいいような、例えば「ゲーム・オブ・スローンズ」であったり、「ブレイキング・バッド」であったり、「ハウス・オブ・カーズ」といった興味深いキャラクターが登場する素晴らしい番組がたくさん作られているんだけれども、唯一、テレビができず、映画ができることというのは、大勢の方に集約的に、同時に同じものを体験してもらうことなんですね、これだけグループで同じものを経験するということはどうしてもテレビではできない。僕らもファンとして、この大好きな作品を、大好きなキャプテン・アメリカを、みんなで、グループで見てもらえることは、うれしくてしょうがないわけです。
−−今回は盾を使ったアクションはもちろん、カーチェイスや空中戦など迫力のアクション映像がたくさん詰まっていますが、撮影する上でのこだわりや、役者へ特に指導した点などあれば教えてください。
ジョー監督:アクションは僕らも大好きな要素で、やはりコミックスが原作だと、子供の時に想像したアクションをそのまま見たいという欲求があるわけで、、僕たちは、キャプテン・アメリカはなんといっても「hand to hand」の直接の戦いに長けているであろうというふうに思っていたので、今回はとにかくその部分をきっちりと、最高のアクションを見せようとアプローチをしました。スタントのチームにも(格闘術の)“クラブ・マガ”のYouTube映像をたくさん見てもらい、「このスタイルでいきたいんだ」と説明したり、時間をかけて振り付けであったり、アクションのシーンを組み立てていくこともしました。また、「ザ・レイド」のような作品からインスピレーションを受け、また今作のアクションが、「本当に戦っている」と伝わるようなリアリズムにあふれるもの、真に迫るようなものになるようにアプローチをしました。そのためにクリス・エバンスは4カ月かけてマーシャルアーツを体得し、ほとんどのシーンを自分で見事に演じてくれました。
−−この映画は来年公開予定の「アベンジャーズ:エイジ・オブ・ウルトロン(原題)」(ジョス・ウィドン監督)の基となるものを築いているわけですが、なにかウィドン監督と話したことはありますか?
ジョー監督:ジョスとは夕食を食べました。でも「アベンジャーズ」について特に話し合ったことはなかった。
アンソニー監督:プロデューサーのケビン(・フェイグさん)は、あまり先まで決めることはしたがらない。まずこの映画をどうしたいか? そしてそれを解決したら、次の作品をどうやるか解決していくんです。
ジョー監督:つまり次の作品がどうなるかは、この作品で成功したことによる。ケビンはとても見事なんです。ケビンは(そういったことの)フィルターになっている。僕は彼のことを作家的プロデューサーと呼んでいる。彼はこのビジネスでは異例の存在なんです。彼のような存在は初めてかもしれない。彼のビジョンが、こういったすべてのことを支えている“傘”なんです。彼は物事を合わせたり、違うものを一緒にして、映画から映画へとちゃんと一貫性を維持するのがとてもうまいんです。
−−脚本家たちは、この映画に「アベンジャーズ:エイジ・オブ・ウルトロン」に影響を与える、とても大きな要素があるといったことをほのめかしていましたが?
ジョー監督:そうだね。この映画には「アベンジャーズ:エイジ・オブ・ウルトロン」に影響を与える大きなことが出てくる。それはマーベルの映画全体に影響を与えるものだよ。
−−それはどちらかいうと状況ですか? それともキャラクターですか?
ジョー監督:両方だよ。
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2024年12月23日 01:00時点
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