今週シネマ:30、31日公開の映画「繕い裁つ人」「エクソダス 神と王」「ジョーカー・ゲーム」……

映画「繕い裁つ人」のワンシーン (C)2015 池辺葵/講談社・「繕い裁つ人」製作委員会
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映画「繕い裁つ人」のワンシーン (C)2015 池辺葵/講談社・「繕い裁つ人」製作委員会

 今週末に公開される映画の注目作をピックアップする「今週シネマ」。31日には、池辺葵さんの人気マンガが原作で女優の中谷美紀さんが主演を務める映画「繕い裁つ人」(三島有紀子監督)、柳広司さんのスパイ小説を基に人気グループ「KAT−TUN」の亀梨和也さん主演で映画化した「ジョーカー・ゲーム」(入江悠監督)、「神童」(2007年)などの映画化作品を手掛けたマンガ家、さそうあきらさんの同名マンガの実写映画化「マエストロ!」(小林聖太郎監督)などが公開される。30日にはリドリー・スコット監督がモーゼの英雄譚を描いた「エクソダス 神と王」が公開された。

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 「繕い裁つ人」は、中谷さん演じる洋裁店の2代目主人と彼女を取り巻く人々との“服”を通じた交流が淡々と描かれた作品。「南洋裁店」の2代目店主・南市江(中谷さん)は、神戸のデパートに勤める藤井(三浦貴大さん)からブランド化の話を持ちかけられるもはじめは一向に興味を示さないが、やがて藤井の言葉に市江の心は揺れ動いていき……というストーリー。片桐はいりさん、黒木華さん、杉咲花さん、伊武雅刀さんらも出演している。女性誌連載のマンガ原作とはいえ胸キュン要素は薄めだが、静かなトーンで淡々と進行する中に登場人物たちの情熱が垣間見え、落ち着いた人間ドラマが楽しめる。

 「エクソダス 神と王」は旧約聖書の「出エジプト記」にある、モーゼがヘブライの民40万人を引き連れて“約束の地”(カナン)を目指す物語を、視覚効果と3D技術を駆使して作り上げた作品で、「ダークナイト」3部作や「アメリカン・ハッスル」で知られるクリスチャン・ベールさんがモーゼを演じている。日本ではモーゼといえば1956年に製作された「十戒」がおなじみだが、果たして有名な海が割れるシーンをどう表現しているのかも見どころだ。

 「ジョーカー・ゲーム」は、シリーズ累計発行部数100万部を超える柳広司さんの同名小説の第1巻から人気エピソードを厳選してストーリーを再構築した作品で、架空の第二次世界大戦前夜、陸軍内に極秘に設立されたスパイ養成機関「D機関」を舞台に、人類の歴史を変えかねない発明が記された機密文書をめぐって日本や英国など各国のスパイたちの頭脳を駆使した争奪戦が繰り広げられる。天才スパイを演じている亀梨さんの難易度の高いアクションや、異国情緒あふれる大スケールの映像などが見どころ。

 「マエストロ!」は謎の指揮者と負け犬オーケストラ団員たちが再結成を目指して奮起するヒューマンドラマ。映画の内容とともに、俳優の松坂桃李さんと西田敏行さんが初共演していることや、シンガー・ソングライターのmiwaさんが映画初出演しているなど出演陣も話題を集めている。世界的な指揮者の佐渡裕さんが指揮指導、指揮演技監修として日本映画に初参加している。

 このほか、ケビン・コスナーさん主演でドラフト会議をテーマにした「ドラフト・デイ」(アイバン・ライトマン監督)が30日に公開され、海洋SFマンガ「蒼き鋼のアルペジオ」の劇場版アニメ「劇場版 蒼き鋼のアルペジオ アルス・ノヴァ DC」(岸誠二監督)、小林薫さんが主演で安倍夜郎さんの同名マンガの劇場版「深夜食堂」(松岡錠司監督)などが31日に公開される。

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