アイアンマン、キャプテン・アメリカ、マイティ・ソーら米マーベルコミックが誇るスーパーヒーローたちが一堂に会した人気シリーズ「アベンジャーズ」のパート2「エイジ・オブ・ウルトロン」(ジョス・ウェドン監督)が4日、公開される。人類の抹殺をもくろむ人工知能「ウルトロン」との死闘が繰り広げられる。
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“アイアンマン”ことトニー・スタークら「アベンジャーズ」は、欧州の小国ソコヴィアに潜む悪の組織「ヒドラ党」の残党からソーの弟、ロキの杖を取り戻すが、ヒドラ党によって生み出された超人、ワンダの心理操作による幻覚を見せられてしまう。アベンジャーズもろとも人類が滅ぼされる幻覚を見せられたトニーは、仲間たちにも内緒で人工知能による完璧な平和維持システム「ウルトロン計画」に着手。しかし、ウルトロンはトニーの想定を超え、平和を維持するための最善策として全人類の抹殺を導き出し、自己進化と自己増殖に乗り出す……というストーリー。
アクションや演出の痛快さは前作を上回っている印象だ。トニーが作った新アーマー「ハルクバスター」とハルクとの対決は、ビームなどもほとんど使わず、スーパーパワー同士の殴り合いで見ていて痛快だし、地上から持ち上がっていく空中都市のシーンは名作「天空の城ラピュタ」を彷彿(ほうふつ)とさせる。また、「自己進化」「自己増殖」という要素は、偶然の一致だろうがアニメ「機動武闘伝Gガンダム」の悪役「デビルガンダム」にも通じるものを感じ、にやりとさせられた。
昨今とりあえず「人工知能」という言葉を使って物事を“格上げ”する傾向が散見されるが、今作で描かれる自己進化につながる人工知能の発達は、英物理学者のスティーブン・ホーキング博士も危険性に言及するなど、現実社会でも賛否両論のあるテーマで、既述の傾向とは一線を画している。
マーベルコミックの人気悪役で宇宙の帝王「サノス」が前作のラストで登場したため、当初今回の悪役はサノスだと思われていたが、人間が作り出したウルトロンが悪役と知って驚いたアメコミファンも多かったのではないか。しかし、心理操作によって内側から瓦解(がかい)していくアベンジャーズの姿と相まって、現実感に乏しい“宇宙からの侵略者”よりも、リアルな迫力をもって人工知能の脅威や人間ドラマが描かれている。また、ことあるごとに意見の相違をみせた“アイアンマン”トニーと“キャプテン・アメリカ”スティーブ・ロジャースの関係は、今後の作品の伏線にもなっているのかもしれない。壮大なアベンジャーズサーガのターニングポイントにもなりそうな大作だ。4日からTOHOシネマズ日劇(東京都千代田区)ほか全国で公開。(立山夏行/毎日新聞デジタル)
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