注目映画紹介:「アリのままでいたい」 特殊カメラで撮影した昆虫目線の映像は迫力満点

「アリのままでいたい」のワンシーン (C)2015「アリのままでいたい」製作委員会
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「アリのままでいたい」のワンシーン (C)2015「アリのままでいたい」製作委員会

 昆虫を題材にしたドキュメンタリー映画「アリのままでいたい」(鴨下潔監督)が11日に公開される。今作は、写真家の栗林慧さんが撮影監督を務め、特殊カメラ「アリの目カメラ」を使用して、昆虫の“視線”から超至近距離で撮影した。カマキリのハンティングやカブトムシ、クワガタムシ、スズメバチなど、日本に生息する50種類以上の昆虫生態に迫っている。歌手でタレントのDAIGOさん、女優の吉田羊さん、杉咲花さんがナレーションを担当し、主題歌は福山雅治さんの「蜜柑色の夏休み 2015」が採用されている。

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 人間よりも太古の昔に誕生し、身近にいながらも多くの謎に包まれている昆虫の世界を、世界唯一の「アリの目カメラ」で撮影。極限まで昆虫に近づいた映像は、まるでアリになったかのような視点を再現し、樹液をめぐるカブトムシ、クワガタムシ、スズメバチの死闘をはじめ、迫力満点の昆虫たちの生存競争や神秘的な生態が映し出される……という構成。

 何よりもまず技術の高さに驚かされた。今作のために開発されたというアリの目カメラは、本当にアリになったかのような視点が体験できる超接写が可能で、迫力ある映像にはワクワクさせられる。50種類以上の昆虫の、普段は見ることができない角度からの姿はインパクト抜群で、普段あまり昆虫と接することがない人はもちろん、昆虫好きを自認する人にとっても貴重な体験ができる。圧巻の映像とともに菅野祐悟さんの音楽も素晴らしく、ナレーション陣の明快な解説も好印象だ。子供向けを意識した作りにはなっているが、大人でも十分に楽しめる。感動と迫力を十二分に体感すべく3Dでの観賞をお勧めしたいが、昆虫が苦手な人には少し厳しいかも……。丸の内TOEI(東京都中央区)ほか全国で公開。2Dも同時公開。(遠藤政樹/フリーライター)

 <プロフィル>

 えんどう・まさき=アニメやマンガ、音楽にゲームなど、ジャンルを問わず活動するフリーの編集者・ライター。イラストレーターやフォトショップはもちろん、インタビュー、撮影もオーケーと、どこへでも行き、なんでもこなす、吉川晃司さんをこよなく愛する自称“業界の便利屋”。

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