文豪ストレイドッグス
脱サラ作者プロデビューわずか3年でアニメに 作者・朝霧カフカに聞く
ウナギノボリ
解説:新たな“最高峰”を目指したガンプラ 45周年のこだわりとは
4月からテレビアニメが放送予定の人気マンガ「文豪ストレイドッグス」は、太宰治や芥川龍之介ら文豪がイケメンキャラクターとして登場し、「人間失格」や「羅生門」と名付けられた異能の能力で暴れまわる作品だ。大手自動車会社から脱サラしてマンガ連載を勝ち取り、連載開始からわずか3年でアニメ化ととんとん拍子の原作者・朝霧カフカさんに話を聞いた。
大手自動車会社でマネジメントの仕事をしていましたが、作品作りをしたくて、2012年の初めに退職しました。ただ仲間からは「(大手を辞めるなんて)おかしい」と言われましたけれど……。
働いて2、3年目ですね。自分の作品と市販の作品を比べると、給料をもらえるレベルにはあるかな?と。そしてプロになるには職歴が大事と思いましたから、名刺代わりになる作品が必要と思い、ニコニコ動画向けにストーリー仕立ての動画を作りました。趣味で小説も書いていましたが、動画はまとまった時間がないとできないんです。
1話は約100万回再生しました。そして4カ月すぎたころ、マンガ誌「エース」(KADOKAWA)の編集長からメールが来て、会うと「2週間後に企画書を三つ持ってきて」と。それとは別に「ヤングエース」(同)の編集部からも声がかかり、担当と盛り上がっているうちに、イケメンの文豪が登場する超能力バトルものをやることになったのです。
私の商業デビュー作となります。最初にキャラクターと能力設定が決まり、その後、春河35さんがデザインを仕上げて、そこから話を作ったのです。まずはキャラクターが注目され、ストーリーは後からじわじわ効いてくると思っていたのですが、狙い通りで本当にうまくいきました。
小学6年生のころに「空想科学読本」にはまりました。物事を極めると世界のことが説明できるのか……と思い、物理が好きになって、大学は工学部を専攻しました。あとはロールプレーイングゲーム(RPG)「ドラゴンクエスト」も大好きで、RPG制作ソフト「RPGツクール」にもはまり、お話ばかり作っていました。そこで話作りのスイッチが入ったのかもしれません。
本編マンガが出たときにお二人に推薦コメントをいただき、そのときに能力とイラストを付けたのですが、「せっかくなので二人を対決させてみよう」ということになりました。ただ、能力の設定が強すぎて「どうやって話が成立するんだ?」というところから話がスタートしました。しかも二人が読むことが確定しているわけで、下手なものは書けない……という難しさはありましたよ(笑い)。とはいえ、うまくいったのですが、これだけ(売れて)調子がいいと他の作家さんで……という話が出てくるかもしれません。
シナリオを書く仕事をしたいからです。映画やドラマ、舞台、ゲームにも興味がありますよ。ただ今は「文豪ストレイドッグス」の仕事でいっぱい。また機会があればぜひ挑戦したいですね。
ものすごく幸せ。それと同時に、もう一歩上にいくにはどうすればいいかを考えていますね。マンガ作りで悩むことも多いし、一人の作家としても一流の仕事をしたいと思っています。
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