ダンダダン
第8話「なんかモヤモヤするじゃんよ」
11月21日(木)放送分
俳優の山崎賢人さんと女優の二階堂ふみさんがダブル主演する映画「オオカミ少女と黒王子」(廣木隆一監督、5月28日公開)の撮影現場がこのほど公開された。映画は「別冊マーガレット」(集英社)で連載中の八田鮎子さんの人気マンガが原作で、山崎さんが佐田恭也、二階堂ふみさんが篠原エリカを演じている。演じる役について、山崎さんは「とにかくドSにエリカをいじめていきたい。エリカを好きになっていく心の変化が分かりやすく表に出ないので、微妙に変わっていく恭也をうまく演じられたらと思う」と話し、二階堂さんは「(エリカは)なぜうそをつくのか理解できませんでしたが、読み進めていくと女の子なら誰もが持っている見えを張りたい気持ちや、エリカの気持ちの中に恋が芽ばえてから誰かに対する真っすぐさに引かれて、こういう役をいただけるのが幸せなことだと感じ、エリカの魅力を精いっぱい演じられればと思いました」とコメントしている。
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撮影の合間に取材に応じた松橋真三プロデューサーは映画化の経緯を「恭也のドSのキャラクターというのが、ほかのマンガのキャラクターにはあまりないので、映画としても面白いのではと思った」と説明した。
撮影は恭也とエリカが通う高校の食堂で、エリカの友人らと恭也がひともんちゃくを起こすシーンの撮影が公開された。神奈川県内にある大学の食堂を貸し切って行われた撮影には、山崎さんと二階堂さんのほか、手塚愛姫役の池田エライザさん、立花マリン役の玉城ティナさん、結城ナミエ役の小島梨里杏さんも参加。松橋プロデューサーが「お二人ともすごく真面目で、言っちゃっていいのかわかりませんけど、役柄のことを一生懸命考えてくる二人なので本当の性格は(演じる役と)真逆かもしれません(笑い)」と語る通り、山崎さんと二階堂さんはテストを繰り返す中で、廣木監督と細かい部分を確認し、真剣に意見を交わしていた。
生徒役のエキストラも大勢参加し、臨場感を出すため演出の指示が飛び交う中、恭也役の山崎さんがマリン役の玉城さんのあごを手で持って顔に近付けてせりふを発するという、恭也のドSぶりが垣間見えるシーンも撮影。恭也について、山崎さんは「男から見てもカッコいいキャラクター」と評すも、「真逆というか、共通点はあまりないです(笑い)」と話していた。撮影の待ち時間にはスタッフも交えて談笑する山崎さんと二階堂さんの姿が見られるなど、現場はチームワークと雰囲気のよさが感じられた。
2人をキャスティングした理由について、松橋プロデューサーは「エリカは多くの女性に共感を得られるキャラクターでなくてはならないというのがキャスティング時に一番考えていたことで、二階堂さんは女優として、世界の映画賞を総なめにするような実力派。こういう普通の女子高生の役をあまりやっていないので、等身大の女の子の役をあえて二階堂さんにお願いしてみるというところからスタートしました」と語った。続けて、「恭也はもう国宝級のイケメン、学校一の素晴らしい男でなくてはいけないので、そういう意味で山崎さんがやるということは満場一致じゃないかな」と説明した。
一方、山崎さんと二階堂さんは互いの印象を、「ふみちゃんはすごく自然体にやっているけど、3回周ってワンとか、マンガ的なところをやっても不自然にならない。だからすごくやりやすい。エリカと恭也いうものを探りながら一緒に作っていく感じが楽しい」と山崎さんが語れば、「恭也のカリスマ性のようなものが山崎君と近いものがあると思う。恭也の人を引き付ける力、そういうものはマンガを読んでいても感じるし、山崎君と撮影をしていると同じ魅力があふれた人なので、そこが一緒だと思った」とたたえる。
今作ではさまざまな部分にこだわりが見られるが、松橋プロデューサーは「(二階堂さんは)エリカになるためにどうするかといろいろ研究して、衣装合わせもしながら、さらにエリカがどういうキャラクターなのか研究したいといって、監督と一緒にスタイリングの旅に出ました」とその一端が見えるエピソードを披露した。続けて、山崎さんに関しても「(山崎さんは)いつもパチッと服を着て黒髪で臨むのが今までの役どころとして多かったかと思います。今回はビジュアルを恭也に近付けるため、自ら人生初めての金髪にしました」と役作りについて明かした。
順調に撮影が進む今作について、二階堂さんは「とにかく今まで見たことがない山崎賢人が見られると思います(笑い)。それを全国の山崎賢人ファンに伝える役割だと思っていますので、最終日まで犬で居続けようと思っています(笑い)」とちゃめっ気たっぷりにコメントし、「人間対人間の中で作られる映画で、ドSとドMの関係性である主人公たちと、その友達らとの関わりの中で人が成長する話だと思うので、同世代の高校生が見て何を感じていただけるかわからないですが、何かしら持ち帰ってくれるものができたらいいなと思っています」と期待を寄せた。
一方、山崎さんは「少女マンガの世界で夢のような話ですが、ドS王子に犬のように扱われる女の子がその人を本気で好きになってしまい、ドS王子もだんだん彼女を好きになり引かれていく、その世界観を楽しんでほしい」と語り、「そこがエンターテインメントな部分でもあると思いますし、本当に大事なところは純粋な恋の気持ちだと思っていただける作品になると思いますので、楽しんでもらえたらうれしい」とメッセージを送った。そして、松橋プロデューサーからは「この作品の面白さの一つは恭也のせりふ。『恭也の好きなせりふは何ですか』という調査をして、回答が多かった人気のせりふを本編にたくさん盛り込んでいます」と見どころを語った。映画は5月28日公開。(遠藤政樹/フリーライター)
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