歌舞伎俳優の市川海老蔵さん(38)が9日、東京都内のホテルで会見し、妻でフリーキャスターの小林麻央さん(33)が進行性乳がんであることを明らかにした。海老蔵さんの会見の一問一答は以下の通り。
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多分、今日これを見ていると思うんです。これでは長女(麗禾=れいか=ちゃん)の方はちゃんと分かる、せがれ(勧玄=かんげん=君)の方はどうかちょっと分からないですけれど、ママは帰って来ないのはなぜかというようなクエスチョンは最初のころはありましたね。最近はだいぶ減ったんですけれど、ごまかしながらしゃべって、虫に刺されたんだよ、と、ちょっと元気がなくて病院で元気になるように、麗禾と勧玄と元気に遊べるように、元気になるように今やっているから、ちょっと待ってね、というようなことですが、きちんと話したつもりです。
――病気のことが分かったときは海老蔵さんは麻央さんにどのような声を掛けたんですか。
まあ、忘れもしません。私もちょうど、人間ドックで、彼女も人間ドックで結果がなんとなく似ていたんです。どっちが陽性でどっちが陰性だという話があって、私はそのときは大丈夫だったんです。麻央はそのときに、ちょうど日本橋で私が芝居をしていたのかな、それで日本橋のホテルで2人で話し合ったとき、私自身、途方に暮れたというか。どうしようかと、本当に何もできない。ですけれども舞台はやらなければいけないという環境の中で受け止め、麻央本人も途方に暮れたよりももっと、女性の方がそういう部分は気丈で、きちんと冷静にものを見ている部分があると思うので、ショックは私よりも大きかったと。それから、何か時が過ぎるのを忘れるような時をしばらく2人で過ごしたという思い出があります。
――先日、成田山で得度を受けられたという気持ちの陰には麻央さんのご病気があったんでしょうか。どういう気持ちで出家されたのか。
それとこれとは関係あるようでないようであるわけですから。少しでも、気持ちをクリーンにした上で乗り切らないといけないと思うし、やはり麻央自身が闘っているし、余談ですけれど、麻耶ちゃんも具合が悪くなりましたけれども、やはりそれは家族一丸となって麻央をバックアップしている中、麻耶さんも一生懸命隠しながら、一生懸命お仕事をし、ここ1年くらいすごく大活躍をされているじゃないですか。ですから、そういった意味でも、大変だったんだろうなと。そういう意味ではおのおの家族の中で疲れが出てきてしまったんだろうなと。本当に麻耶さんも真面目ですし、麻央も真面目ですし、そういう意味で、本当に素晴らしい姉妹だなと思いますね。
私自身は、常に麻央が闘っている中で私がやらなくちゃいけないことは麻央を支えるための仕事、公にしないと決めた上でどれだけその瞬間、瞬間を大事に過ごせるかということに費やしてきているわけですから。そういう意味ではまだまだこれからも続くわけですし、やはり人は波がございますから、そういうときに自分を切り替えるというか、むちを入れるというか、そういう意味でそういう(出家という)形を取ったと理解していただいても構わないのかなと思います。
――今日、朝方、たいへんご迷惑かと思いましたが、ご自宅の前に待たせていただいて、家の中からとっても元気な勧玄君の笑い声が聞こえてきました。
そうですね。お陰様で、皆さまの(報道の)ことで我が家は蜂の巣をつついたような大騒ぎになりまして、いろんな人が出入りする中で子供たちは幼稚園に行けなかったんですけれど、子供たちはそれに便乗して盛り上がるという無垢(むく)なものですから、麗禾も勧玄も朝からお客さんがいっぱい来て楽しい時間だったんではないでしょうか。分かりません。
――お子さんが小さいですから、お母さんがいない1年8カ月って本当に精神的につらいと思うんですけれど。
子供のことを思うと、途方に暮れるなんていう言葉で乗り切ってはいけなくて。父親としてこの状況を逃げも隠れもせず、堂々とどんと受けて、子供たちのそういったもの(気持ち)も、そしておこがましい言い方になりますけれどちゃんと導いていけるような環境作りをきちんとしなくてはいけないということは自分の中では承知しているつもりなので。
子供は小さいのでね、いろんなご家庭があると思いますけれど、我が家は今、こういう状況の中で非常にみんな弱っているなと、それを私はみんなを支えていくということを尽くすのみ。子供たちはひたすら麻央が元気になることを無垢に願っているんじゃないでしょうか。