喧騒の街、静かな海:ディーン・フジオカが「あさが来た」演出家と再タッグ 人生を生き直そうとする物語

ディーン・フジオカさんが主演を務めるNHKの特集ドラマ「喧騒の街、静かな海」のワンシーン=NHK提供
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ディーン・フジオカさんが主演を務めるNHKの特集ドラマ「喧騒の街、静かな海」のワンシーン=NHK提供

 俳優のディーン・フジオカさんが主演を務めるNHKの特集ドラマ「喧騒の街、静かな海」が18日、NHK総合で放送される。30年前に生き別れた父子が、行き場のない孤独を抱える一人の少女と向き合いながら、自分たちの人生を生き直そうとする物語で、フジオカさんは、かつて自分と母親を置いて出て行った父親に会うため大阪を訪れるカメラマンの水無月進を演じている。演出をフジオカさんのブレークのきっかけとなった連続テレビ小説「あさが来た」の西谷真一さんが担当し、フジオカさんの父親役で寺尾聰さんが出演する。

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 「喧騒の街、静かな海」は、写真家の藤原新也さんのエッセーが原案のオリジナルドラマ。フジオカさん演じる水無月進は、風景写真を撮るカメラマンで、かつて自分と母親を置いて出て行った父親に会うため大阪を訪れる。進の父親・海老沢淳(寺尾さん)は、精神科のクリニックを経営する傍ら、夜の街に出かけて行き場のない若者たちに声をかけ、少女たちから“地回り先生”と揶揄(やゆ)されている初老の男性。最初は素性を隠して海老沢に近づく進だったが、街を孤独にさまよう女子高生のクロ(久保田紗友さん)やNPO法人を運営するレイ子(キムラ緑子さん)たちと関わる中、心に変化の兆しが表れる。一方、心の奥底に妻と息子と別れてしまったことへの悔恨を抱えている海老沢も、進との再会によって人生が大きく動き始める……というストーリー。

 水無月進は、見た目にはどこにでもいる青年だが、実は父親と生き別れたあとに母親と過ごした苦悩の日々と、その母の死によって生じたトラウマによってどこか心のバランスを崩してしまっているという設定。そんな進が父親の海老沢と再会し、海老沢の胸の内を知ることによって、何に気づき、どう人生を生き直していくのかが、ドラマの大きな見どころになっている。また進と海老沢の媒介者となる女子高生のクロを演じた久保田さんは、2013年放送の「三人のクボタサユ」をはじめ、15年の「被爆70年特集ドラマ・赤レンガ」、16年の「インディゴの恋人」とNHKが制作したドラマに次々と起用され、10月から放送の同局の連続ドラマ「運命に、似た恋」への出演も決まっている注目の若手女優の一人。演出の西谷さんも「一番の収穫は彼女」と認めており、久保田さんの演技も見逃せない。

 そのほかドラマには和田正人さんや市川由衣さん、中村ゆりさん、水橋研二さん、三倉茉奈さんも出演。NHK総合で18日午後10時~同11時13分に放送される。

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