東京ゲームショウ:話題のVRを一気に体験 バイオハザードからマンガ、脳波チェッカーまで

「バイオハザード7 レジデントイービル」(C)CAPCOM CO.,LTD. ALL RIGHTS RESERVED.
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「バイオハザード7 レジデントイービル」(C)CAPCOM CO.,LTD. ALL RIGHTS RESERVED.

 幕張メッセ(千葉市美浜区)で開催中の「東京ゲームショウ2016」。毎年数々の新作ゲームが注目を集めているが、今年はなんといっても「VR(仮想現実)」を活用したコンテンツに注目が集まっている。身の毛もよだつ恐怖体験からストレス軽減のリラックス効果までさまざまに趣向が凝らされたVRコンテンツを体験してみた。

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 ◇ダントツ人気の「バイオ7」は極限の恐怖体験

 数あるVRコンテンツの中でも今回ナンバーワンの人気となっているのが、「プレイステーション(PS)VR」で遊べる「バイオハザード7 レジデントイービル」だ。シリーズ累計6900万本を誇る世界的な大ヒットシリーズがVRに対応ということで、既にさまざまな媒体で体験記が掲載されていることをみても注目の高さがうかがえる。

 まず体験した後の率直な感想としては「怖すぎる……」の一言に尽きる。既に体験した同僚から怖い、怖いと聞かされていたが、ここまでとは思わなかった……。

 昨年の東京ゲームショウで参考出展されていたホラーコンテンツ「キッチン」は両手を縛られた主人公の目の前で起きるむごたらしい出来事を体験するというものだったが、今回は主人公を操作して謎の老婆から逃れるという内容。見つかってしまうと一発で惨殺されてしまうというシビアなシチュエーションもあって、老婆が手にしたランタンの光が見えると、思わず息を潜めてしまう。

 これまでのシリーズは自分の操作するキャラクターが見える三人称視点で進行していたが、今回の「レジデントイービル」はプレーヤーの目線に近い一人称視点ということもあり、自分の背後が分からない恐怖が襲いかかってくる。さらに自分で操作できるからこそ、動けない「キッチン」の時よりも、恐怖の世界にとらわれてしまった“実感”が湧いてくる。「何でこんな目に遭っているんだ……」などと恨み言が口をついてしまうほど。極限の恐怖体験を味わうことができた。

 ◇マンガの世界にダイブ体験

 スクウェア・エニックスブースに出展されていたのは、マンガをVRで楽しむ「Project Hikari」。約8分の体験映像で楽しめたのは、アニメ化もされた「黄昏乙女×アムネジア」のめいびいさんが月刊ガンガンで2014年3月から連載中の「結婚指輪物語」。主人公のサトウが幼なじみのヒメの秘密を知るという第1話がVRで映像化されている。

 3D化されたサトウの部屋に入り込み、コントローラーでマンガのページをめくるところからストーリーがスタートするが、マンガのコマや吹き出しが次々と立体的に浮き出ながら、フルボイスで進行していく。サトウと同じく、ヒロインのヒメも3Dモデルで登場。いろんな方向からながめることも可能だ。

 そして後半には、マンガのコマの中に自分が直接入り込むような演出も盛り込まれ、異世界に帰るヒメがサトウに別れを告げる場面の中に自分も居合わせているかのような体験ができる。マンガ好きなら考えたことがあるであろうマンガの世界に文字通り「入り込む」ことができた。ファンタジーからラブコメ、スポ根とマンガならではのさまざまなシチュエーションを登場人物のすぐそばで見られるのは、かなり夢が広がるだろう。

 ◇脳波と連動してリラックス

 VRのコンテンツは、仮想世界での疑似体験や没入感を楽しむというコンセプトのものが多いが、電通サイエンスジャムのブースに展示されていた「カレイドセラピー」は、一風変わっている。脳波チェッカーが付いた専用のVRゴーグルを使い、装着車の脳波からストレス度を類推し、度合いに応じて万華鏡のVR映像を変化させ精神を落ち着かせるという。

 VRゴーグルに付いた金属のチェッカーをおでこにあて、耳たぶも別のチェッカーではさむ以外は装着方法は他のVRゴーグルと変わらない。全く操作する必要もなく、ただ座っているだけでよいのもポイント。最初はさまざまな色の光が渦巻く映像で色が多様に変化していく。そしてある時点から美しい万華鏡の映像に切り替わって終了という5分ほどの内容。映像が終わると横のモニターにストレスチェッカーの結果が表示される。あまり自覚はなかったのだが、「ストレスが26%軽減されました」とまずまずの結果。他の人の体験も見てみると軽減されるだけでなく、逆に増加した人もいたりと個人差はあるようだった。

 一緒に展示されていたのが「脳波LOVEチェッカー」。3人の女性を見ている脳波から興味の度合いなどを類推し、脳が最も好きだと感じた女性を判定するという内容。実際体験してみると、中央にメイドさん、左にみこさん、右に軍服の女の子がいて、順番に自己アピールする映像が流れる。最初目の前にいるのはメイドさんで、左右に別の女性がいるとは思っていなかったので、結果的に2番目にしゃべりだしたみこさんを最も見ていなかったのだが、チェッカーはみこさんがお気に入りと判定。確かに一番見た時間は少なかったものの、3人の中では一番可愛いという印象だったので驚かされた。

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 ゲームからマンガ、癒やしとさまざまなソフト分野に広がっているVR。操作のデバイスというハード面でもゲームのコントローラーから、スティック状のもの、さらには直接操作せず脳波をフィードバックするものと多岐にわたっている。これからも斬新なソフトやハードが作られていくのではないか。ガンダムのビームライフルをコントローラーで操作しながら、ファンネルは脳波で操り、3D空間で対戦する……。おもわずそんな未来を妄想してしまう今回のゲームショウであった。

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