歌手で俳優の福山雅治さんが主演し、9月に公開される予定の是枝裕和監督の最新作のタイトルが「三度目の殺人」に決まり、女優の広瀬すずさんが出演することが21日、明らかになった。広瀬さんが福山さんと共演するのは今回が初めて。広瀬さんが是枝監督の作品に出演するのは「海街diary」(2015年公開)に続き、2度目で、物語の鍵を握る事件の被害者の娘・山中咲江を演じる。広瀬さんは「また是枝さんの作品の中で生まれる時間がすごく幸せです」と喜びを語っている。
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また斉藤由貴さん、吉田鋼太郎さん、満島真之介さん、松岡依都美さん、市川実日子さん、橋爪功さんが出演することも分かった。
映画は、是枝監督のオリジナル脚本で描く法廷心理サスペンスで、福山さん扮(ふん)する勝利にこだわる弁護士・重盛が主人公。重盛がやむをえず弁護を担当することになったのは、30年前にも殺人の前科がある男・三隅(役所広司さん)で、すでに犯行を自供し、負けが決まったような裁判だったが、重盛は三隅と会うたびに動機が希薄であることから「事件の真実を知りたい」と思うようになる……という内容。斉藤さんが被害者の妻を演じ、吉田さんと満島さんが弁護士を演じる。また松岡さんは重盛の事務所職員、市川さんは検察官、橋爪さんは重盛の父役を演じる。
広瀬さんは、台本を読んで「こんなことを感じているんだ、考えているんだ、と自分の知らない監督の一面を見ているような印象を受けた」という。「どんなシーンでも咲江が見ているもの、感じていることを私と同じ感覚で感じてくださって言葉をくれる監督は、やっぱりとても心強く、すごく気持ちがいいです」と是枝監督に全幅の信頼を寄せ、「少女だからこそ見える世界を大切に強く立っていたいです」と意気込んでいる。
一方、是枝監督は広瀬さんの起用について「『海街diary』で出会って、その後の女優としての成長を作品ごとに感じているので、もう一度きちんと自分の作品の中で向き合ってみたいと思った」と説明。また広瀬さんが演じる咲江を「背負っているものが多いにもかかわらず、人のせいにしない、被害者としてではないあり方をする、今の時代に希有(けう)な強さをもった少女」と説明し、「彼女(広瀬さん)の持っている芯の強さ、何者にも寄りかからず自分の足で立っている感じを、今回の咲江役でも表現してもらいたいと思っています」と期待を寄せている。
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