ダンダダン
第5話「タマはどこじゃんよ」
10月31日(木)放送分
俳優の小栗旬さんが主演した映画「銀魂」(福田雄一監督)がヒット中だ。「銀魂」は、マンガ誌「週刊少年ジャンプ」(集英社)で2004年から連載されている空知英秋さんの人気マンガを実写化。今作で菜々緒さんが演じる来島(きじま)また子は、「紅い弾丸」と呼ばれる二丁拳銃の使い手で、高杉晋助(堂本剛さん)率いる鬼兵隊の紅一点。語尾に「~ッス」とつけた話し方をする気性の激しい女性だ。高杉を「晋助様」と呼んで崇拝し、彼をけなす者には容赦ない攻撃を仕掛けるという役どころ。特に神楽(橋本環奈さん)と1対1で戦うシーンも見応えがある。セクシーな赤のビキニスタイルで美脚を披露しているまた子役について、初の福田組となった撮影のエピソード、女優の仕事などについて聞いた。
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「銀魂」は、天人(あまんと)と呼ばれる異星人に占領された江戸時代を舞台に、なんでも屋を営む侍・銀時らが難題を解決する姿を描くSF時代劇コメディー。06年4月にテレビアニメ第1期がスタートし、11年4月~12年3月に第2期、15年4月~16年3月に第3期が放送され、10年と13年には劇場版アニメも公開された。
菜々緒さんは原作マンガやアニメについて、「すごく有名な作品なので、知ってはいたんですけれど、資料としていただいた『紅桜篇』(のアニメを)何回か見させてもらいました」という。その結果、また子役について「マンガ原作はイメージが湧きやすいし、私自身、実写化は、任せてもらえたらすごくうれしいというタイプなんですけれど、今作に関してはテレビアニメもあって声優さんもいて、そのイメージがやっぱりファンの方に浸透しているなと思っていて……。声質も習得して近づけた方が確実にいいだろうなと思ったので、声質や言い回しなどを研究させてもらって、お芝居に組み込んでやりました」とアニメを研究して役に当たった。
原作のキャラクターには、「私は100%寄せようと思いました。テレビアニメが浸透しているのであれば、そのイメージに寄せた方が100%いいと思ったので」と力強く語る。「今作でも佐藤(二朗)さんに関しては(福田監督から)『自由にやっていいよ』と言われたと聞いたんですけれど、私自身はアニメに確実に寄せた方がいいと思ったので。原作ファンは、実写化するとなると、ビジュアルや声の感じとかで、(違和感があると)やっぱりだめだとか残念がったりすることがどうしてもあると思うので、オリジナルの作品と同じというわけにはいかないなと思いました。やっぱりそれは『紅桜篇』のまた子を忠実に再現するという形で臨んだ方がいいと私は思ったので、声のトーンだとかは確実に寄せましたね」と自身の考えを述べた。
また子のキャラクターは「いままで私が演じた中で、一番キャラクターの濃い役だったのかな。普通の映画とは違う独特な雰囲気があるので、いろいろと自分自身楽しみながらお芝居をさせてもらったなと思います」と楽しみながら演じることができた。
衣装は「ちょっと原作とは違った映画オリジナルの衣装になっていて、(アニメの)ピンクっぽい衣装から赤っぽくなっていたり、刺しゅうがあったり。原作では足袋を履いていたのがブーツになっていたり。そういうところは映画ならではの華やかで豪華な衣装になっています。すごく可愛くて。あと、また子に近づくにはウイッグと衣装がキーポイントで、すごくそこには助けられたなと思いますね」と実感を込める。
また子の衣装は和風のビキニスタイルでスラリとした美脚を披露している。「すごく露出が多いなとは思いました(笑い)。今回は真夏に撮影したので、私は一番涼しい格好だったんですけれど、皆さんはすごく着込んでいて大変だったろうなと思います。もし続編があるとしたら絶対に冬にはやらないでほしい(笑い)。露出がすごいので、これを冬にやるとなったら結構しんどいですね」と笑う。
美脚を保つためのケアの方法は、「保湿ですね。私、結構日に焼けやすいので、紫外線対策として日焼け止めを必ず、そんな強いものではなくていいと思うんですけれど、紫外線や肌に悪いものをブロックするという意図で、日焼け止めを塗って紫外線対策するっていうのが大事かなと。
外ロケの場合は日焼け止めを塗るようにしている。「外に出ないときは塗らなかったりもするんですけれど、外で撮るシーンがあるときはなるべく塗るようにはしています」と気を使っている。
神楽との激しい戦闘シーンもあったが、「皆さん、結構アクションが激しかったんですけれど、私が一番、拳銃を使うという、すごくおいしい武器をいただいちゃったので楽だったのかな。神楽ちゃんと戦うシーンでも、私は一番動きがなくて、神楽ちゃんは弾をよけるようなアクションがすごかったりとか、全体を通しても、一番動きが多かったのは神楽ちゃんじゃないかなと思います」と分析する。
そして、「小栗さんと堂本さんが剣でアクションするのも実際に近くで見て、勉強させていただいたりとか、神楽ちゃんが私と対戦しているときのアクションを一番近くで見て、すごく勉強になったので。私自身、アクションをやりたかったところもあったんですけれど、拳銃という一番の飛び道具をもらっちゃったので。今回は見て勉強するような形が多かったかなと思いますね」と今後の演技のためにも勉強になったという。
これまでいろいろなキャラクターを演じ、女優としての地位を確立しつつある菜々緒さん。菜々緒さんにとって女優の仕事とは? 「お芝居を始める前にモデルのお仕事をさせていただいたんですけれど、モデルのお仕事も確実に演じるということとつながっていて。雑誌だったり、着させていただいているブランドだったり、衣装のテイストだったりで、どういう女性像を演じるのかということが重要になる。そういった意味では、モデルの仕事もお芝居の仕事も共通する部分がすごくあって。私ではない、また別の女性を演じるということは、すごくやりがいがあって、100%自分が満足したり、納得したりということもないですし、一生を懸けてやっていけるものなんじゃないかなと思っています」と力強く語る。
さらに「確実な正解がないじゃないですか。見ている人もお芝居の好みというものもあるから、私のお芝居を好きと言ってくれる人もいれば、そうじゃないっていう人もいるし、だからこそ、一生を懸けてやっていけるお仕事なんじゃないかなと自分自身では思っています」と将来までを見据えている。
悪女役が多い菜々緒さんだが、これまでにやったことのない役柄でやってみたい役は? 「それこそ真逆な役、すごく弱い立場の女性の役とかはやってみたいかな。分かりやすくいうと、寿命が限られている人とか、病に立ち向かう女性だったり。自分自身が強いキャラを演じることがすごく多かったので、これまでに自分が経験したことのないような未知なものを演じることで、勉強になったり、成長できるようになったりするものを、ぜひ次の機会にできたらいいなと考えたりしますね」と熱く語る。
さらに理想の女優像としては「悪女のキャラクターが印象的に残っているとは思うんですけれど、やっぱり、どんなキャラクターも演じていける、脇で支えられる人間になりたいなとすごく思っていて。自分では一番上に立てる人間ではないなと思うんですけれど、脇で支えるキャストってすごく大事だと思うし、逆に脇でも主役を食ってしまえばいいと私は思っているので、隅にいても光って見える、何か引きつけるものがある女優さんになりたいなと、すごく思いますね」と力強く語った。
具体的には「目標にしている人というのはいなくて。でもやっぱり素晴らしい役者さんはたくさんいらっしゃるので、日本だけじゃなくて、海外の役者さんとかを見ると本当に幅が広くて、それこそ私が悪女役しかできないと思われているのは、すごくいけないことだなと思うので。海外みたいにどんな役でもハマっていたり、いろんな表情を出せる人が多くて、多才な人ってすごいなと思いますね。いろんな人物を演じられる。悪役もいい人の役もドジな役、そういういろんな役ができる人になりたいなと思いますね。結構、どっちかに偏っちゃうことの方が多いと思うんですよ。それこそ私は悪女の方に偏りすぎちゃっている部分があるので、そういう意味で、自分の役の幅みたいなものを広げていく必要があるんじゃないかなと思いますね」と将来に思いをはせていた。
<菜々緒さんのプロフィル>
ななお 1988年10月28日生まれ。埼玉県出身。2009年から本格的に芸能活動を始め、第7回ミス東京ガールズコレクションでグランプリを受賞。ドラマ「主に泣いてます」(12年)で女優デビューを果たした。以降、「ファースト・クラス」1・2期(14年)、NHK大河ドラマ「おんな城主 直虎」、「ボク、運命の人です。」(ともに17年)などの話題作に出演。映画「白ゆき姫殺人事件」(14年)、「オオカミ少女と黒王子」「土竜の唄 香港狂騒曲」(ともに16年)など映画にも数々出演している。また、auの人気CM「三太郎」シリーズに“乙ちゃん”こと乙姫として登場。福田監督作品には、今作が初参加となる。
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