ダンダダン
第8話「なんかモヤモヤするじゃんよ」
11月21日(木)放送分
俳優の山崎賢人さんが主演を務める映画「斉木楠雄のΨ難(さいきくすおのサイなん)」(福田雄一監督)が21日に公開された。麻生周一さんが2012年からマンガ誌「週刊少年ジャンプ」(集英社)で連載中のギャグマンガが原作で、16年にはテレビアニメ化された。目立たないようにしているはずの超能力者・斉木楠雄が、個性的すぎる仲間のせいで数々のトラブルに巻き込まれてしまう学園生活を描く。楠雄を演じる山崎さん、照橋心美(てるはし・ここみ)役の橋本環奈さん、メガホンをとった福田監督に話を聞いた。
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山崎さん扮(ふん)する楠雄は、ピンクの髪に緑色のレンズのメガネという特徴的すぎるビジュアルだが、「似合うだろうなって思いました」と山崎さんは役が決まった当時の印象を笑顔で明かす。「緑のメガネを見つけたときに、『これ似合うんでいけました!』って監督に言いました」と振り返ると、「クランクインの2年前に言ってました」と福田監督は笑う。聞いていた橋本さんは「早いですね」と思わずつぶやく。
撮影前にビジュアル面に一定の手応えを感じていたと話す山崎さんだが、「衣装合わせまでは、ちょっとどうなんだろう。本当にどういう形になるんだろう……」という思いがあったという。だが、「衣装合わせのときに、(山崎さんが)また『いけました』と言っていた」と福田監督が話すと、山崎さんも同意する。
一方、心美役の橋本さんは、役が決まったときのことを「マンガを読んで、このキャラクターを演じるんだと思ってびっくりしました」と言い、「すごい役だなって感じがしましたが、楽しみの方が大きかったです」と語る。
橋本さんは映画「銀魂」で福田組に参加していたこともあり、「『銀魂』からそのまま福田組が続き、その楽しさを知っていったので、撮影は楽しいだろうなと思いながら初日を迎えたら、やっぱり楽しいし面白いなって思いました」と橋本さんが笑顔で語ると、福田監督も笑いながらうなずく。
独特の世界観を持つ今作の撮影について、福田組初参加の山崎さんは、「福田さんの作品のファンだったので、やりたいなと思っていました」と言い、「(出演が決まった際は)どうしようと思いつつも、全力でやろう、やるしかない、と。初日に環奈ちゃんのぶっ飛んだ照橋さん(の演技)を見て、自分も思い切ってやろうと思いました」と当時の決意を語る。
山崎さんの発言を受けて、橋本さんは「『銀魂』から2~3週間とかで『斉木楠雄のΨ難』の撮影に入ったので、ハイだったんです」と弁解?し、「初日が、斉木楠雄と夏休みに会うシーンでクランクインでした。あのテンションからのスタートだったのですごかったです」と話すと、福田監督が「もう無敵だよね」と笑う。
心美の美しさに驚いた男子が発する「おっふ」という言葉について、「『おっふ』の動作とかをつけてくれたんです」と山崎さんがうれしそうに話すが、橋本さんの振り切った演技には、「笑いをこらえるのが本当にきつかったです(笑い)。しかも顔はスンッてしてないといけないんです」と意外な苦労があったという。
当の橋本さんは、「スンッてしてるところがとても面白いです」とうなずくと、福田監督も「あの場面は最高。照橋さんがいて『おっふ』って言ってるのに真顔!?みたいな顔が、何回見ても笑っちゃう」と楽しそうに振り返り、「女優さんに笑わせられることなんてまずないのに、そんな幸せをたくさん……。それでいうと、クランクインの日に山崎賢人の『心の臓がとまっちゃうよー』って、あれもいい(笑い)。いわゆる照橋さんの想像の中の楠雄と、完全に真顔の楠雄を交互に見られるから、すっごく面白かった」と満面の笑みを浮かべる。
テンションの高さは撮影中だけにとどまらず、撮影の合間も「たまり場みたいなところで普通は座って待っているんですけど、あまり覚えてなかったのですが、あとからプロデューサーさんに動画を見せてもらったら、立ち上がって(山崎さんと)2人で歌って踊っているっていう(笑い)」と橋本さんが明かすと、「ほかの現場ではやらないことをやっていました。楽しかったので、おかしなテンションになりました」と山崎さんも笑う。すかさず橋本さんも「私もほかの現場でこんなことしないです!」と断りを入れる。
笑いながら聞いていた福田監督は、「同じところに泊まって同じ学校に行って、もう合宿状態みたいだから、おかしなテンションにもなる。撮影後はみんなで食事に行ったりもするけど、その空気もグズグズです(笑い)」と話すも、「そういう楽しい空気は絶対に画面を通して伝わるから、悪いことではないんだろうなという感じはしました。さっき橋本さんが言ったように、夏休みのシーンから入れたことで賢人くんがこの映画でやるべきことを理解した上でスタートでき、どんどんいい感じでエスカレートしていけたのがありがたかった」としみじみと語る。
福田監督の話にあるように、山崎さんと橋本さんの見たことがないようなコミカルな演技も見どころだが、山崎さんは「見せられてよかったなと思います」と言い、橋本さんも「あのときは多分、今より口が5センチくらい柔らくて、もうきついくらい開けてました」と笑顔で語る。
そして福田監督が「(コメディーの)扉を1回開けたから、今後なんでもできるのでは」と話を向けると、山崎さんは「大きな扉を開いた感じはある。1回開いてしまえば」と笑顔を見せた。映画は全国で公開中。
<山崎賢人さんのプロフィル>
やまざき・けんと 1994年9月7日生まれ、東京都出身。2010年、俳優デビュー。11年公開の「管制塔」で映画初主演。15年にはNHK連続テレビ小説「まれ」に出演して注目を浴び、映画「orange-オレンジ-」(15年)、「オオカミ少女と黒王子」(16年)、「ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章」(17年)などに出演。 公開待機作に「氷菓」(11月3日公開)がある。10月から放送がスタートした連続ドラマ「陸王」(TBS系)に出演中。
<橋本環奈さんのプロフィル>
はしもと・かんな 1999年2月3日生まれ、福岡県出身。2014年、第21回「ベストスマイル・オブ・ザ・イヤー」に輝いたほか、第26回「日本ジュエリーベストドレッサー賞」を史上最年少で受賞。16年には「セーラー服と機関銃ー卒業ー」映画初主演を務め、第40回日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞。7月期に放送されたドラマ「警視庁いきもの係」では連続ドラマ初ヒロインを演じた。主な映画出演作に「奇跡」(11年)、「暗殺教室」シリーズ(15、16年)、「ハルチカ」「銀魂」(ともに17年)などがある。
<福田雄一監督のプロフィル>
ふくだ・ゆういち 1968年7月12日生まれ、栃木県出身。90年に旗揚げした「劇団ブラボーカンパニー」の座長を務めながら劇作家、放送作家、ドラマ演出家、映画監督として幅広く活躍。主なドラマ作品に「勇者ヨシヒコ」シリーズ(11~16年)、「アオイホノオ」(14年)、映画では「HK/変態仮面」シリーズ、「女子ーズ」(14年)、「明烏あけがらす」(15年)、「銀魂」(17年)など。今後、「聖☆おにいさん」の実写版ドラマの演出を担当することが決まっている。
(取材・文・撮影:遠藤政樹)
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2024年11月22日 15:00時点
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