女優の蒼井優さんが、阿部サダヲさんとともに主演を務めた映画「彼女がその名を知らない鳥たち」(白石和彌監督)が公開中だ。蒼井さんは、「女優」という仕事をどのように捉えているのか。また、オフの日の過ごし方、美容や健康の秘訣(ひけつ)を聞いた。
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映画は、「凶悪」「日本で一番悪い奴ら」などで知られる白石監督が、初めて挑んだという本格的な大人のラブストーリー。作家の沼田まほかるさんの小説(幻冬舎)が原作で、登場人物が「共感度ゼロの最低な男と女」「不快度100%」という触れ込みの作品だ。嫌な女・北原十和子を蒼井さん、下劣な男・佐野陣治を阿部さん、ゲスな男・水島真を松坂桃李さん、クズすぎる男・黒崎俊一を竹野内豊さんが演じた。
蒼井さんは、今回の映画の撮影を終え、「映画に携われた人生で、私はよかったな」と感じたという。これまでもさまざまな役どころに挑戦してきた蒼井さんに「女優」という仕事について聞くと、「プライベートがあって、役者の自分がいて、この両方がいい意味で影響し合って、連立している」と話す。女優人生の中で、仕事を休んだ時期もあったそうだが、「そうなると、逆に窮屈になっちゃって」と振り返る。
蒼井さんは「仕事が多分、嫌いじゃないので、仕事で得たものをプライベートに還元して、プライベートで得たものを仕事に還元する。それで私の人生は、今はうまく回っているし、もし違ってきたら、違ってきたでいいと思っています」と軽やかに笑う。
そんな蒼井さんにオフの日の過ごし方を聞くと、「ひどいもんですよ」と苦笑いしながら、「基本的にダラダラしているんですけど、その揚げ句、アイドルのDVDを見たり、編み物をしたり、読書をしたりして。お休みの日は、半分は人に会って、半分は自分の時間という感じですね」と話す。
バラエティー番組などでも、アイドルグループ「アンジュルム」のファンであることを明かしているが、「アンジュルムが大好きで、オフの日はDVDを見て泣いてます」と告白。「今一番ハマっているもの」を聞くと、「手芸も読書もどれも好きなんですけど……。正直なところを言えば、アンジュルムです」と遠慮がちに明かした。
ファッションについては、「キルト素材のアイテムを買うことが増えた」という蒼井さん。自分でキルティングをすることもあると言い、「この間も友達と一緒に、ベロアの生地と生地の間に綿を入れて、上から糸を通してケープを作りました」と趣味の手芸がファッションにも通じているようだ。
蒼井さんの美容と健康の秘訣は「無理をしないこと」。「私はもともと、2歳からずっとバレエを習っていたので、体がなまりすぎると疲れるんですよ。だから、そういうときはスタジオでも階段を使うようにする。いや、そうしたくなるんです。神経が鈍った感じがし始めたら、体をほんの少し動かすとラクになります」と自然に体を動かすことが、美しさを保つ秘訣のようだ。
<プロフィル>
あおい・ゆう 1985年8月17日生まれ、福岡県出身。99年、ミュージカル「アニー」のオーディションに合格し芸能界デビュー。2001年、岩井俊二監督の「リリィ・シュシュのすべて」で映画デビューし、以降、「害虫」(02年)、「亀は意外と速く泳ぐ」「ニライカナイからの手紙」(ともに05年)などに出演。06年の「フラガール」で日本アカデミー賞最優秀助演女優賞を受賞。他のおもな映画作品に「ハチミツとクローバー」(06年)、「百万円と苦虫女」(08年)、「雷桜」(10年)、「アズミ・ハルコは行方不明」(16年)などがある。「ミックス。」が21日から公開中。
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