芳根京子:月9初主演「海月姫」で奮闘中 結果残して「朝ドラに恩返し」

“月9”ドラマ「海月姫」主演の芳根京子さん
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“月9”ドラマ「海月姫」主演の芳根京子さん

 女優の芳根京子さん主演のフジテレビの“月9”ドラマ「海月姫(くらげひめ)」(月曜午後9時)。東村アキコさんの同名人気マンガが原作のドラマで、“オタク女子”が集う共同アパート「天水館」を舞台に、自らを「尼~ず」と称するオタク女子たちの姿と、オシャレにも異性にも無縁で三度の飯よりクラゲが好きな“クラゲオタク”の倉下月海の初恋と成長を描いている。“月9”初主演で主人公の月海を演じている芳根さんに、作品への思いなどを聞いた。

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 ◇朝ドラは「忘れられない時間」

 芳根さんは、2015年7月に放送された連続ドラマ「表参道高校合唱部!」(TBS系)で連ドラ初主演を経験。その後、16年度後期のNHK連続テレビ小説(朝ドラ)「べっぴんさん」のヒロインを演じた。「海月姫」で“月9”初主演で、「朝ドラの時にも思いましたが、“月9”は雲の上の存在。すごいチャンスをいただきました」と目を輝かせる。

 「『表参道高校合唱部!』のときは、お芝居が楽しいとかありましたけど、主演がどれだけ大変なのか分からない中で挑戦しました。そのステップアップがあってからの朝ドラでした」と振り返る芳根さん。作品にクランクインするたびに「やってきたことや吸収してきたことを発揮したい」といい、「事務所に入って5年たつのですが、5年間で積み上げてきたもの、学んだこと、吸収してきたことを、今回の『海月姫』で発揮したい。何を残せるかは分からないけど、今自分にできることを全力でやるっていうのが目標です」と力を込める。

 これまで、作品ごとに違うキャラクターを演じ、新しい一面を見せてきた。「コメディーをやるとイメージが変わるのかなって思います。『表参道高校合唱部!』と『べっぴんさん』で、(視聴者から)同じ人だと思わなかったって言われ、その言葉がうれしかった。職業的に芳根京子っていうのをたくさんの方に知ってもらいたいけど、(イメージが)一致しないっていうのはうれしい。朝ドラで言葉数が少ない女性の一生をやりましたが、(月海とは)ギャップがあると思います。『べっぴんさん』と『海月姫』で(イメージが)つながらないって思ってもらえるのは自分の中では、成功かなって思っています」と話す。

 朝ドラのヒロインに挑戦したことを改めて聞くと、「いろいろな番組で“朝ドラ女優”って言われたり、自分の名前の前に必ず“朝ドラ”って付いている。一度経験した朝ドラヒロインは自分の中で、忘れられない時間だし、ずっと付いてくる言葉だと思っています」と話し、「朝ドラのスタッフ、キャストに本当によくしていただいたので恩返しをしたい。恩返しできることは、勝手ながらたくさんいろいろな作品に出て結果を残すことだと思う。今、自分が考えられる最大の恩返しです」と語った。

 ◇コメディー初挑戦で「自分の新しい道を発見」

 「海月姫」は、10年にアニメ化、14年には実写映画化もされている人気作だ。芳根さんは「私たちは、原作の部分を大切にしないといけない。今ここまである海月姫の魅力プラス、新たな魅力を私たちは伝えないといけない。でないとドラマ版をやる意味がない」と作品への思いを語り、「アニメも映画もありますが、そこで感じた海月姫の魅力を、私たちも感じながらこういうところいいなとか。連ドラでできる分、(登場人物の)気持ちの揺れや流れは細かく描きたいねって皆さんとお話してます」と明かす。

 劇中では、大福の粉を吹き出したり、瀬戸康史さん演じる鯉淵蔵之介にヒップアタックをするなど、ユニークな演技を披露。コメディーの演技は初めてだという芳根さんは「あまり狙わないようにしています。例えば、ヒップアタックは自然と出たもの(笑い)。最初は、肩とか体全体でいこうかなって思っていたのですが、お尻のほうが勢いがあるなって思ったんです」と振り返る。

 さらに、「コメディーができたら強いんだろうなって思っています」と話し、「コメディーをやっていて、難しさや悩むことがあるけど、無理している自分はいません。こうやったらどうですかって発想したことが、さらに広がって、膨らんでいって形になるのが楽しい。自分の中で新しい道を発見できたなって思います」と手応えを語った。

 ◇自身の恋愛観は…

 ドラマは、オタク女子・月海の初恋を描いている。自身の恋愛については「自分は集中すると一本になってしまう。今までの感じで言うと、好きな人がずっと一緒っていう感じ。でも今は、お仕事に集中しているので(恋愛が)怖い。恋愛したら、お芝居の幅が広がる気もしますが、そんなに器用じゃないんです(笑い)」と悩みも交えつつ明かす。

 今月28日に21歳の誕生日を迎える芳根さんは「10代は勢いのまま、過ぎてしまいました。20代は、大人になるにつれて(成長を)かみ締める時間を大切にしたい」と話し、「自分の中でちゃんと(成長した部分を)落とし込んでから次に進む形にしたい。これから、学生の役も減ってくると思う。その分、いろいろな職業の役を演じる機会が増えていくと思います。もっといろいろな世界を見たいですし、新しい自分を見つけたいです」と声を弾ませた。

 「べっぴんさん」のイメージを覆すべく、「海月姫」でコメディーに初挑戦。恋を知って女性として成長していく月海と重ねるように、自身の成長を目指して奮闘中だ。

<プロフィル>
よしね・きょうこ 1997年2月28日生まれ、東京都出身。2013年の連続ドラマ「ラスト・シンデレラ」(フジテレビ系)で女優デビュー。15年に、キャストオーディションで1000人以上の参加者の中から選ばれ、「表参道高校合唱部!」(TBS系)でドラマ初主演を務める。以後、さまざまなドラマや映画などに出演し活躍中。3月21日公開の米劇場版アニメ「ボス・ベイビー」の日本語吹き替え版に出演する。

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