直木賞作家の辻村深月さんが15日、東京都内で開催されたアニメ「ドラえもん」(テレビ朝日系)の劇場版最新作「映画ドラえもん のび太の月面探査記」(八鍬新之介監督、2019年3月1日公開)の製作発表会見に登場。ドラえもん好きとして知られ、本作の脚本を担当する辻村さんは「藤子プロの方と話しをして、藤子先生の原作がない中で、一作一作映画を送り出していく。ファンとしてものすごく感謝を覚え、(『ドラえもん』を)次世代につなげる手伝いができたら、うれしいこと」と、本作への思いを語った。
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辻村さんは「子供の頃から読んでいた『ドラえもん』が血肉になって、私は小説を書いています」というほどのドラえもんファンで、5年前にも脚本のオファーがあったが、「ドラえもんファンとして、クリエーターで参加するのはおこがましい」として断ったことを明かしていた。
脚本を執筆することについて「聖書の続きを書くようなものだと思って、書かせてもらいました」と告白。難しかった箇所についても「私の小説はアクションシーンがあまりないんですけど、子供と一緒に毎週金曜日に『ドラえもん』を見ると、声優さんの声がイメージの助けになった」と振り返った。
共に登壇したドラえもんの声優・水田わさびさんは、イベント中は終始、ドラえもんの声で話していたものの、辻村さんが脚本を担当することについて聞かれると「本当に、マジヤバいですよ!」と思わず“素”の声に変化し、「止まらない面白さ! 辻村さんとコラボすると、こんなことになるんだっていう震えが止まらない感じです。本を読んだとき、どら焼きが喉を通らないぐらいすごかったです!」と興奮気味に語っていた。
イベントには、ゲスト声優として映画に出演する広瀬アリスさん、柳楽優弥さん、吉田鋼太郎さん、「ロッチ」の中岡創一さん、「サバンナ」の高橋茂雄さんらも登壇した。高橋さんは「映画ドラえもん」シリーズ史上初めて、3年連続でゲスト声優を務める。
映画は、月面探査機が白い影を捉え、のび太は「月のウサギだ!」と主張するが、みんなから笑われてしまい、ドラえもんの秘密道具を使って、月の裏側にウサギ王国を作ることに。そんなある日、不思議な少年・ルカが転校してきて、のび太たちと一緒にウサギ王国に行くこととなる……というストーリー。
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