呪術廻戦 死滅回游 前編
第52話「熱」
1月29日(木)放送分
日本最大の同人誌即売会で、平成最後の「コミックマーケット(コミケ)」となるコミケ95が29日、東京ビッグサイト(東京都江東区)で開幕した。平成元年(1989年)に起きた連続幼女誘拐殺人事件の宮崎勤元死刑囚がコミケのサークルに参加していたことからの世間のバッシングを浴び、1991年の「有害コミック」問題という危機もあった。激動だった平成のコミケについて、市川孝一共同代表に振り返ってもらった。
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――平成元年のコミケは「宮崎事件」から始まります。
そうですね。平成元年のコミケは、前年の冬に会場が押さえられずに日程が変更となり3回になりました。春と夏に晴海(東京国際見本市会場)、冬に幕張(幕張メッセ)で開催されたんです。宮崎勤元死刑囚は春のコミケ(コミケ35)にサークルで参加していました。捕まったのは夏のコミケ前だったので、取材が殺到しました。今と違って、それまではテレビ局など一般メディアの取材が来ることはほとんどありませんでしたね。
――どんな取材がありましたか。
印象に残っているのは、あるテレビ局から、宮崎元死刑囚の同人誌の見本を見せてほしいというものです。コミケのサークルは同人誌を提出するので、そういう話が来たのですが、すぐ同人誌が出てこないこともあり、断りました。当時のテレビの報道はすさまじくて、普段はコミケに興味のない親からも話題にされるぐらいでした。
――世間の反発はすごかった?
すごかったのですが、もともとオタクはバッシングされた時代なんです。ですが興味深いこともあります。テレビに出てたたかれると参加者が減ると思いきや、その報道でコミケのことが世間に知れ渡ったのです。夏(コミケ36)の来場者は10万人、バッシングが続いた冬(コミケ37)は12万人。ところが次の夏(コミケ38)は23万人と倍増するんです。バッシングというマイナスばかり取り上げられますが、プラスの効果もあったのです。
――平成を振り返って、一番印象に残っているのは。
1991年にマンガの表現規制が強化された「有害コミック」問題です。これは本当に衝撃的で、このままでは法令に触れる可能性が出るため、コミケの同人誌の見本を確認することになりました。実際に中身を見て「わいせつ」に触れないか。コミケとして大丈夫と胸を張って言えるよう確認するようにしています。
――参加サークルは1日で1万以上もありますが、その同人誌を全部見ているのですか?
そうです。コミケの全スタッフは約3300人ですが、確認をする館内担当はそのうち1500人です。一つのブロックで4~6人が確認し、気になる同人誌はホール本部に上げ、そこから総本部に来ます。迷うものは現場では判断せず、代表で判断しています。ルールは商業誌の表現に準じているので、スタッフには事前に商業誌を見てもらったり、レクチャーしています。
――気が遠くなりますね。
同人誌はまだいいのです。大変なのはCD-ROMで、パソコンをずらりと並べ、優先順位を付けて全部見ています。素早く確認する“プロ”のスタッフもいて、彼らは本当に頑張ってくれています。午前7時からコミケが開幕する午前10時の3時間で確認しますが、午前8時半ぐらいには、(問題の同人誌は)総本部に上がってきますよ。
――抵触するものが多い?
数の大小は毎回まちまちです。その後は我々が問題があると判断したものはサークルに「修正して」とお願いしています。修正すればすぐ販売できますから。我々の目的は、同人誌を止めるのでなく、頒布するためにどうするかを話し合うことです。同人誌は紙なので修正すればいいのですが、CD-ROMは修正できないので「やめて」しかないのが申し訳ないのですが……。(中編へ続く)
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