劇場版アニメ「甲鉄城のカバネリ 海門決戦」が10日から新宿ピカデリー(東京都新宿区)ほかで、2週間限定で上映される。テレビアニメ版や、アニメ「進撃の巨人」などの荒木哲郎監督が脚本も手がけた。テレビアニメ版でおなじみの独特の美しい映像やハイスピードなバトルシーンは健在。ヒロイン・無名の可愛らしさはよりパワーアップした印象だ。
ウナギノボリ
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カバネたちとのし烈な戦いをくぐり抜けた生駒たちは、カバネと人の新たな攻防の地で、日本海に面する廃坑駅「海門(うなと)」にたどり着く。生駒たちは、同じようにカバネから「海門」を奪取しようとする玄路、虎落、海門の民らと「連合軍」を結成。カバネを撃退するための作戦を立てる。しかし実は「海門」の地にはある秘密が隠されていた……という展開。
生駒の声を声優の畠中祐さん、無名を千本木彩花さん、菖蒲を内田真礼さん、来栖を増田俊樹さんが務める。
「甲鉄城のカバネリ」は、フジテレビの深夜アニメ枠「ノイタミナ」で2016年4~6月に放送。蒸気機関の発達した極東の島国・日ノ本(ひのもと)を舞台に、鋼鉄の心臓を持つ生ける屍(カバネ)と装甲蒸気機関車・甲鉄城に乗り込んだ少年・生駒らの、生き残りをかけた戦いが描かれた。「進撃の巨人」などのウィットスタジオが制作し、「超時空要塞マクロス」などで知られる美樹本晴彦さんがキャラクター原案を手がけた。
独特の色彩の美しい映像、美樹本さん原案の色気のある魅力的なデザインのキャラクター、ハイスピードなバトルシーン、人の本性をあぶり出すストーリー……と、テレビアニメ版で表現されていた特徴は劇場版でも健在。無名のキュートなルックスと、所狭しと動き回るアクションとのギャップも相変わらず魅力的だ。
何といっても“乙女”な無名の表情が多く描かれているのが印象的だ。切ない顔や恥じらう表情など、可愛らしい描写が満載で、凄惨(せいさん)な戦いの描写の中でほほ笑ましく、ほっと和む。徐々に進展する生駒との仲にも注目だ。(河鰭悠太郎/フリーライター)
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