堀田真由:注目女優が明かす大活躍の実感 「欲が出てくる」とあふれる“次”への意欲

連続ドラマ「べしゃり暮らし」に土屋奈々役で出演する女優の堀田真由さん
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連続ドラマ「べしゃり暮らし」に土屋奈々役で出演する女優の堀田真由さん

 森田まさのりさんの人気マンガが原作の連続ドラマ「べしゃり暮らし」(テレビ朝日系、土曜午後11時15分)に土屋奈々役で出演する女優の堀田真由さん。奈々は間宮祥太朗さん演じる主人公・上妻圭右の幼なじみで、お笑いの道を目指す圭右を陰ながら見守り、応援するキャラクターだ。過去にはNHKの連続テレビ小説(朝ドラ)「わろてんか」でヒロインの妹・りんを演じ、連続ドラマ「チア☆ダン」(TBS系)や「3年A組-今から皆さんは、人質です-」(日本テレビ系)と話題作に次々に出演し、「街を歩いていて声をかけてもらうことが少しずつ増えている」と活躍の実感を語る堀田さんに、奈々役への思いや話題作への出演が続く現状などについて聞いた。

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 ◇共演の間宮祥太朗に「すごくパワーを感じる」 撮影秘話明かす

 ドラマは、お笑いに青春のすべてを懸ける高校生・上妻圭右(間宮さん)がクラスメートの辻本潤とコンビを組み、お笑い芸人を目指して奮闘する姿を描く。辻本はロックバンド「黒猫チェルシー」の渡辺大知さんが演じ、演出はお笑い芸人の劇団ひとりさんが担当する。

 これまで、マンガといえば恋愛モノを手に取ることが多かったという堀田さん。今作は男子高校生が“お笑い”にすべてを懸ける熱い青春エンターテインメントだ。原作を読み、「男の子2人が夢に向かっていく、というストーリーで『ああ、熱いなー』と感じました」と堀田さん。男性キャラが多い中で、主人公を支え続ける奈々役のオファーには「けなげな女の子を演じられるのはすごくうれしいです。幼なじみというのはあまり近くにいない存在だったので、憧れでもあり、うれしかったですね」と喜ぶ。

 演じる奈々は、原作のイメージそのままではなく、より主人公との距離が近いキャラクターになるという。原作を読み込み、自分なりの奈々像をイメージして撮影に臨んだが、「演出の劇団ひとりさんの奈々像が、私が思っていた奈々とはちょっと違うところにあった」と明かす。「原作だと、支え続ける優しい女の子というイメージがすごく強かったけど、台本では幼なじみのよさがすごく出ていて、『もう!』と言ってパシーン!とたたいたり、もっと圭右との距離が近い。原作を大事にしつつも引きずられず、実写版の『べしゃり暮らし』を大切にされているなと感じたので、『こうしよう』とはできるだけ考えないようにして、間宮さんや渡辺さんなど周りの方との空気感を大切にしていけたらいいかなと思いました」と語る。

 劇中では、主演の間宮さんとの共演シーンが多い。堀田さんは「すごくパワーを感じます。力強いというか、エネルギッシュというか。パワーが大きい人が好きなので、自分も頑張ろうと思えます」と共演の感想を明かし、「『もっとラフに来てくれていいよ』と言ってくださったり、幼なじみとしての雰囲気を出していこうと考えてくださっています。控室でも話しかけてくださって、気さくな方という印象です」と話す。

 また、これまで、しっかり台本通りにせりふを重ねていく現場が多かったという堀田さん。今回の現場では、必ずしも決められた台本通りに進行せず、戸惑うこともあったという。「『え?』となっちゃったときがあって……最初は、そこで苦労したこともありました」と明かす。ただ、共演者からのアドバイスで意識を変えることができた。「間宮さんたちが『自然に、自分が思った感じに言ってくれていいよ』と言ってくださって、せりふに捉われすぎず、雰囲気や間や流れを大切にする現場なんだと分かって、そこからいい感じに変わっていったんです。『絶対これはちゃんと言わなきゃ』という意識をいい意味で打ち消していただきました」と振り返る。

 さらに、台本で決められたシーンが終わっても、キャストのアドリブで撮影が続く場面もあった。堀田さんは間宮さんはじめ、男性キャストたちの“アドリブ力”に驚いたという。「男性陣のみなさんのアドリブ力がすごいんです。私は芸人の役ではないので、そこで会話を阻止したり強く言ったりすることが、ちょっと大変だったかもしれない」。ただ、“仲のいい男性たちの輪にいる女性”という役を、これまでにも経験していたことが助けになった。「男の子たちの仲のいい輪にいさせられる、という役が多いんです(笑い)。(10月公開予定の映画)『超・少年探偵団NEO -Beginning-』でも男の子がいる中で育ってきた女の子ですし、『3年A組』も周りにいつも男の子がいて、その中にいる女の子、という役だったので、それらが生かされているかな、と(笑い)」と語る。
 
 ◇奈々役で「怖い」イメージ払拭? 

 昨年は「チア☆ダン」でチアリーダー部の中心的存在・稲森望を演じ、今年の「3年A組-今から皆さんは、人質です-」では水泳部のキャプテンで勝ち気な熊沢花恋……と、気が強い役を演じてきた。堀田さんも「多いかもしれないです」と笑いながらうなづく。共演者に同世代のキャストが多かった「3年A組」の撮影時は「『チア☆ダン』の役の印象から『すごく怖いと思っていました』と言われることがあった」と苦笑いで明かし、「『3年A組』の役も“強い”印象があったので、今回の奈々役で撤回したいなと思います。可愛い部分もあるのよって(笑い)」と“新しい顔”の披露を心待ちにする。

 ただ、こうした“気が強い”役は望むところでもあるようだ。「自分の中でも、『可愛い』よりは『カッコいい』と言われる方が憧れではあるので、そういう役を演じられるのは、憧れている分、やっていて楽しいし、やりがいがありますね」。

 話題の作品に立て続けに出演し、注目を集めている堀田さん。そんな現状を、自身ではどう捉えているのか。「街を歩いているときに声をかけてもらうことが、『チア☆ダン』『3年A組』と出演することで少しずつですが増えているので、そういう意味で(注目を)実感します」と吐露。続けて、「『べしゃり暮らし』が終わった後も、みなさんにどういう印象を持ってもらえるんだろうという楽しみはあります」と声を弾ませる。

 「『チア☆ダン』も『3年A組』も『べしゃり暮らし』も、演じるキャラクターが全然違うんです。『チア☆ダン』の望は対立する部のリーダー格で、『3年A組』では自分自身に負けられない強い女の子で、一番等身大な女の子。『べしゃり暮らし』は強い部分を持ちながらもけなげに主人公を支える女の子。話題にしていただく作品の中でも、違うキャラを演じられているのがすごく楽しいですね」と笑顔で語る。

 さまざまな作品で存在感を発揮してきた堀田さん。女優としての成長著しい今、「頑張れば頑張るほど、自分の中で『こういう作品をやりたい』と欲が出てきて」とあふれ出る意欲をのぞかせる。最後に、今後の目標を聞くと「『もしかしたらこれ、(実写化されたら)自分が(役を)できるかも』と小説やマンガを手に取ることがあるんです。自分が演じたい、と思って見つけた作品で演じられたら、すごくうれしいなと思います。『やったー! やっぱり私かー!』となりたいですね(笑い)」と楽しそうに語ってくれた。

 ドラマは7月27日から毎週土曜午後11時15分に放送。

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