ターミネーター:ニュー・フェイト:ティム・ミラー監督が明かす日本アニメの影響 シュワちゃんT-800降板の可能性についても語る

映画「ターミネーター:ニュー・フェイト」のティム・ミラー監督
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映画「ターミネーター:ニュー・フェイト」のティム・ミラー監督

 大ヒット作「ターミネーター2(T2)」(1991年)の正統な続編でシリーズ最新作「ターミネーター:ニュー・フェイト」が、全国で公開中だ。28年ぶりにT-800役のアーノルド・シュワルツェネッガーさん、サラ・コナー役のリンダ・ハミルトンさん、プロデューサーとして復帰したジェームズ・キャメロンさんの3人が顔をそろえたことでも話題だ。メガホンをとったのは、映画「デッドプール」や、Netflixで配信されているアニメ「ラブ、デス&ロボット」などで知られるティム・ミラー監督だ。「日本のアニメにも影響を受けた」と語るミラー監督に、話を聞いた。

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 ◇正統な続編の製作「責任感をすごく感じた」

 大ヒットシリーズの中でも、特に人気のある「T2」の正統な続編を製作することとなったミラー監督。オファーを受けた際の心境を「責任感をすごく感じました。僕も一ファンとして大好きな作品で、ひどい作品を作るわけにはいかなかったから」と笑い、「実はあまりプレッシャーは感じなかったです。すごい才能のある人たちがたくさんいるので、僕を助けてくれるという安心感を持っていました」と明かす。

 シリーズファンからは、「T3」以降の作品は迷走期、との手厳しい意見もある。ミラー監督もファンとして「興味深く見ていました」といい、「『T1』『T2』ほどパワーがなかったのもあるんですけど、『T3』はエンディングが良かったし、『T4』は未来感が良かったし、ターミネーターが自分がターミネーターと気付いていなかったのが面白かった。『新起動/ジェニシス』は、ほとんど好きなところが無かったですね」と率直に語る。

 ◇続編、シュワちゃん出演の可能性は? 体が丈夫じゃないターミネーターも?

 5日の記者会見では、シュワルツェネッガーさんが「T-800を演じるのは本作で最後になるだろう」と発言したことも話題になった。ミラー監督は撮影中、シュワルツェネッガーさんと「この映画の未来について話した」と明かし、「(本作でシュワルツェネッガーさんが演じたのとは別の)ターミネーターがどこかに存在する可能性がある。いろんな可能性があると思う」と見解を示す。

 「(シュワルツェネッガーさんは)72歳で撮影が大変だったけど、(続編があり、出演すれば)75歳になるので、更に大変になる。だけどアイディアを出して、あまり体が丈夫じゃないターミネーターとか、戦えないというシチュエーションなども出しました」と明かす。

 ◇リンダ・ハミルトンを見て「いける」と確信

 ハミルトンさんが28年ぶりにサラ・コナーを演じることも話題だ。ハミルトンさんについて「とにかく顔が良くてパワフルだし、かっこいい」と印象を語り、「サラ・コナーという役がいいですよね。テストの時、衣装を着た姿を見たら、彼女が強いキャラクターになっていて、『これはいける』と思いました」と言う。

 現在ハミルトンさんは63歳。アクション映画の主要キャストとしては比較的高齢だ。撮影中は苦労したことも多かったといい、「アーノルドに関しては『これはスタントマンにやってもらう』という指示をすると従ってくれるんですが、リンダは全部自分でやりたがる。安全性の確保と、(サラを演じる)スタントマンが30代のようにキビキビ動き過ぎて困るというように、バランスが難しかったですね」と振り返る。

 ◇スーパーソルジャーは「攻殻機動隊」から影響

 日本のアニメに「影響を受けている」シーンもある。一例として、2042年の未来から送り込まれた、手術を受けて強化型スーパーソルジャーに改造されたグレースがある。骨髄が強化され、折れない骨となり、筋肉繊維にも特殊な組織が織り込まれているという設定は「攻殻機動隊」がモチーフとなったという。「『攻殻機動隊』は(グレースを演じた)マッケンジー(・デイヴィス)や視覚効果斑にも見せました」と語っていた。

 「ニュー・フェイト」は、「T2」から25年後の世界が舞台。メキシコシティの自動車工場で働く女性、ダニーが弟のミゲルと共にターミネーターREV-9に襲われる。彼らを守ったのは、2042年の未来から送り込まれた強化型兵士のグレース。工場を脱出しても、執拗(しつよう)に追ってくるREV-9。彼女たちを助けたのは、ハイウエーで待ち構えていたサラ。ターミネーターの情報を知らせる謎のメールが誰かから届くと告白したサラは、発信元のテキサス州のエルパソへ向かう……。

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