注目映画紹介:「ぼくらの7日間戦争」北村匠海と芳根京子が劇場版アニメでW主演 実写版の30年後の7日間の冒険描く

映画「ぼくらの7日間戦争」のビジュアル(C)2019 宗田理・KADOKAWA/ぼくらの7日間戦争製作委員会
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映画「ぼくらの7日間戦争」のビジュアル(C)2019 宗田理・KADOKAWA/ぼくらの7日間戦争製作委員会

 人気グループ「DISH//」のメンバーで俳優の北村匠海さんと女優の芳根京子さんが声優でダブル主演の劇場版アニメ「ぼくらの7日間戦争」(村野佑太監督)が12月13日からTOHOシネマズ日比谷(東京都千代田区)ほかで公開される。1988年に公開された宮沢りえさん主演の実写映画の約30年後、2020年を舞台に7日間の冒険が描かれる。大人への反抗という軸はそのままに現代調に生まれ変わったストーリーやキャラクターはもちろん、今回が初共演の北村さん、芳根さんの声の演技にも注目だ。

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 原作は宗田理さんのベストセラー小説「ぼくらの七日間戦争」(KADOKAWA、1985年刊)。いつも一人で本ばかり読んでいる鈴原守(北村さん)は、片思いしていた幼なじみの千代野綾(芳根さん)が議員の父親の都合で、1週間後に東京へ引っ越すと知る。守は17歳の誕生日の目前に引っ越す綾の本音を知り、思い切って逃げることを提案。守と綾は、クラスメートたちと共に古い石炭工場を秘密基地にして7日間、大人から隠れようとする、そこで工場に潜んでいた不法滞在のタイ人の子供・マレットと出会い……。

 綾の親友の山咲香織の声を潘めぐみさん、クラスメートの緒形壮馬を鈴木達央さん、本庄博人を大塚剛央さん、博人の幼なじみの阿久津紗希を道井悠さん、マレットを小市眞琴さん、綾の父の秘書・本多政彦を櫻井孝宏さんが演じる。

 原作は累計発行部数2000万部を超える「ぼくら」シリーズの第1作。子供の頃に同シリーズや実写版に触れていた身としては懐かしさを覚えた。スマートフォンやSNSが登場するなど現代に書き換えられたストーリーやキャラクターによって、新鮮な感覚で見ることもできた。「ぼくら」シリーズといえば核になるのは「大人への反抗」なのはもちろんだが、同時に主人公たち一人一人の悩みや葛藤が色濃く描かれている。特に後半の波乱の展開にはドキドキさせられた。

 声優としてダブル主演を務めた北村さん、芳根さんは揺れ動く10代の心を声で見事に表現。北村さんは歴史オタクで説明ぜりふの多い守を、芳根さんは明るく品のある綾を違和感なく演じている。既に発表されている通り、実写映画で主人公の中山ひとみを演じた宮沢さんが2020年の中山ひとみとして特別出演している。物語にどのように関わってくるのかも注目ポイントだ。(河鰭悠太郎/フリーライター)

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