松坂桃李:実写映画「あの頃。」で“ハロオタ”に 劔樹人の自伝的コミックエッセー原作

実写映画化される劔樹人さんのコミックエッセー「あの頃。 男子かしまし物語」のカバー(左)と主演を務める松坂桃李さん
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実写映画化される劔樹人さんのコミックエッセー「あの頃。 男子かしまし物語」のカバー(左)と主演を務める松坂桃李さん

 「ハロー!プロジェクト」(ハロプロ)にのめり込む主人公と、その仲間たちの青春を描いた劔樹人(つるぎ・みきと)さんの自伝的コミックエッセー「あの頃。 男子かしまし物語」(イースト・プレス)が実写映画化され、俳優の松坂桃李さんが主演を務めることが、分かった。映画のタイトルは「あの頃。」で、松坂さんが劔さんを演じる。2021年公開予定。

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 「あの頃。 男子かしまし物語」は、バンド「あらかじめ決められた恋人たちへ」のベーシストで、マンガ家の劔さんの自伝的コミックエッセー。大学院受験に失敗し、地獄のようなバンド活動を続けながら、底辺の生活を送っていた劔さんが、ある日松浦亜弥さんのミュージックビデオを見たことをきっかけにアイドルにハマり、やがて仲間たちと共に遅すぎる青春の日々を謳歌(おうか)する姿を描く。

 映画は、映画「愛がなんだ」「アイネクライネナハトムジーク」「his」などの今泉力哉さんが監督を務め、映画「南瓜とマヨネーズ」「素敵なダイナマイトスキャンダル」、連続ドラマ「ひとりキャンプで食って寝る」(テレビ東京系)などの冨永昌敬さんが脚本を手がける。製作は1月にスタート。

 ◇松坂桃李さんのコメント

 誰しもが持っているであろう“あの頃”。その時間にどんな思いがあって、どんな出来事があって今の自分が生きているのか。原作者の劔さんのお話を伺った時、自分も“あの頃”に触れた時、ふと感じ入るものがありました。初めてご一緒する今泉監督と共に作りあげていく「あの頃。」をスタッフ、キャストで楽しみながら形にし、お届けできればと思います。

 ◇劔樹人さんのコメント

 この作品は元々、引き受けたものの何のプランもなく、苦し紛れに描き始めたweb連載のマンガエッセーでした。それがまさか、こんな豪華な映画になるとはいまだに信じられないし、登場する実在の友人たちは、今なお映画化は私が嘘をついてると思っています。それでも私の人生で忘れることのできない大事なひと時と、自慢の友人たちを記録した大切な作品ですので、映画の力で多くの方に伝わり、さらに愛するハロー!プロジェクトが、一層盛り上がるきっかけになれば、私のアイドルオタク人生に思い残すことはありません。今泉監督ですから、間違いなく原作より面白いです!

 また、主演の松坂桃李さんには、モーニング娘。のコンサートも一緒に見に来ていただき、その熱心な気持ちに、私のほうが感激して勇気をもらってしまいました。人生って素晴らしい。必ず keep your smile で、笑顔に涙な作品になると思います!

 ◇今泉力哉監督のコメント

 松坂桃李さんとご一緒できること、とてもうれしく思います。原作の「あの頃。」は他愛ない時間の蓄積から生まれた変化球的な出会いと別れの物語です。移ろいゆく季節の中で確実に存在した、くだらなくも愛おしい仲間たちとの時間。常にその中心にあったハロプロの存在。憧れの監督である冨永さんに脚本を引き受けていただき、松坂さんはじめ、スタッフキャストの力を集結させて、原作よりもくだらなくてだらしない日常を生み出せたらなと思っています。お楽しみに。

 ◇脚本担当・冨永昌敬さんのコメント

 劔さんは「あの頃。」の“あとがき”を、「僕の友人たちが、この作品を通じてみなさんの友人のように思えたなら」と結んでいます。この一節にしびれました。作者の登場人物に対する「なれなれしさ」はすこぶる心地よく、脚本を書きながら、まるで自分の友人がそこにいるみたいな親近感を持ちました。そして登場人物への「なれなれしさ」とは今泉監督の絶大な美点でもあります。この映画がみなさんのよき友人となり、笑いも涙もともにしてくれることを心から願っています。

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