連続ドラマ「来世ではちゃんとします」(テレビ東京ほか)で主演を務める内田理央さん。原作はマンガ誌「グランドジャンプ」(集英社)で連載中のいつまちゃんの同名マンガ。恋愛観をこじらせたイマドキ男女の生態を赤裸々に描くラブコメディーで、内田さんは性や生き方をこじらせたアラサー女子を演じている。2014~15年に放送された特撮ドラマ「仮面ライダードライブ」(テレビ朝日系)で本格女優デビューを果たした内田さんも28歳となり、役同様に立派な(?)なアラサー女子に。「30代になったらもっと楽しくなるのかなっていう思いが強くて。そのためにも、20代のうちはいっぱい大変な思いをして、がむしゃらにやっておこうって」と語る内田さんに話を聞いた。
ウナギノボリ
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内田さんにとっては昨年4月期に放送された「向かいのバズる家族」(読売テレビ・日本テレビ系)に続くドラマ主演。「本当にありがたい話で、主演だとやっぱり気持ちがピシーってなりますね。自分の性格は決して主演向きではないので、だからこそ、ちゃんとしなくちゃなって思っています」と力を込める。
内田さん扮(ふん)する主人公の大森桃江は、CG制作会社「スタジオデルタ」に勤める性依存系女子。本命男性の彼女にはなれず、切なさとむなしさを感じ、自分の人生を「まーいっか。来世ではちゃんとしますということで」と、どこかクールに見つめているという設定だ。
内田さん自身はモノに依存するタイプといい、「モノには命が宿るって勝手に思っちゃう」。その対象はさまざま。中でも重度に依存しているのが、あるヌイグルミといい、「1歳の頃から一緒に寝ているベルちゃんってヌイグルミがいて。その子は棺おけで一緒に焼かれるところまでっていうくらい依存しています。28歳にして毎晩、一緒に寝ていて、旅行にも持っていく。メルヘンとかじゃなくて、これは完全に依存だと思います」と語る。
“こじらせ”についても、「私自身どちらかというとこじらせている方」と自覚あり。「私の場合は人を信じられなくて、『好き』って言われても『うそでしょう』って思ってしまうことが多い。期待して裏切られた時が怖いから、信じられないんですね。飛び込む勇気がないというか、自分が傷つくのが怖いから、ある程度、人と距離をとってしまうのかもしれません」と自己分析してみせる。
一方で、女優業は順調そのもの。振り返れば、チェーンソーを持ったスケバンにプロレスラー、オタク女子などに扮(ふん)し、時として体当たり演技を披露してきた。
「お芝居をやり始めた時は失敗しないよう、せりふをかまないようにって技術的なことばかりを気にしていたんですけど、最近はあまり気にならなくなってきました。役について自分が一番の理解者でいようって、そう強く思えるようになってからは楽しくなりました」と経験を重ねてきたことでの気持ちの変化も告白する。
「不思議と特殊な役が多くなってしまっているんですけど、それが自分の強みでもあるのかなって今は思っていて。最近は特に、自分からチャレンジしようって前向きに取り組めるようになったので、この先、どんな変な役がくるんだろうって楽しみもあります」と笑う。
そんな内田さんが熱望するのが声の仕事。「どうにかして、(声の仕事に)関わりたいってずっと思っていて。私の中の一粒の可能性に賭けて(笑い)、これからもチャレンジしていきたいですし、いつかやれるようになるまで頑張りたいと思います」と前向きに語っていた。
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