名探偵コナン
#1146「汽笛の聞こえる古書店4」
12月21日(土)放送分
特撮ドラマ「仮面ライダービルド」の万丈龍我(仮面ライダークローズ)役で注目を集め、数々のドラマや映画に出演するなど活躍の幅を広げている俳優の赤楚衛二さん。8月14日に公開された映画「思い、思われ、ふり、ふられ」(三木孝浩監督)ではメインキャストの一人として出演している。赤楚さんが演じた乾和臣は爽やかな天然キャラの男子高校生。「昔の自分とリンクするところがある」という赤楚さんに、和臣役への思いや浜辺美波さんらとの共演の印象、ステイホーム期間に感じたことや今後の挑戦したいことなどについても聞いた。
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映画は、マンガ誌「別冊マーガレット」(集英社)で連載された咲坂伊緒さんの同名マンガが原作。「ストロボ・エッジ」「アオハライド」に続く青春3部作の最終章だ。ダブルヒロインの山本朱里(浜辺さん)と市原由奈(福本莉子さん)、2人の男子、山本理央(北村匠海さん)と和臣(赤楚さん)という4人の高校生のすれ違う恋模様を描いた青春ラブストーリー。
朱里に伝えられない恋心を抱える理央、理央に憧れる由奈、和臣に引かれていく朱里、自分の気持ちにふたをしてしまう和臣の感情は、一人の告白をきっかけに動き出し、複雑に絡み合っていく。原作をアニメ化した劇場版「思い、思われ、ふり、ふられ」(黒柳トシマサ監督)も9月18日に公開される。
赤楚さんが演じる和臣は、天然で爽やかなキャラクターだが、家族関係に悩みを抱える複雑な一面も持っている。赤楚さんは、そんな和臣について「めちゃくちゃ昔の自分にリンクするところがあると思った」という。「10代の頃の僕に似ていたんです。両親が教師なので、すごく厳しい家庭で。そんな中で、僕は『これがやりたいんだ』とイレギュラーな方に走ったので。今の事務所とご縁がなかったら、たぶん就職していたと思います。大学1年生ぐらいまでは、ほぼ(俳優への道を)あきらめかけていて。そういう部分がちょっと似ているのかな、と」と語る。
撮影前は、“天然”な性格の和臣を演じるため、感じたことをストレートに口に出す訓練をしていたという。「ご飯食べたときに『おいしい』と言ったり、空を見て『きれいだな』と言ったり。感じたことをそのまま口にする、という訓練はしました」と赤楚さん。「言葉をすごく大事にしたいと思っていました。和臣はすてきな言葉をサラッと言えちゃうので、そこを自分になじませることは意識しました」と役作りの一端を明かす。
外見にもこだわった。「一番原作に寄せたのは髪形です。『和臣と違う』と言われようが、『髪形だけは似てるね』と言わせたい、と思って」と明かす。劇中では学ランの制服姿も披露しており、現在26歳の赤楚さんは「衣装合わせのときは全然だめだと思ったんですが、着ているうちに慣れてきたのか、まだいけるんじゃないかなと思いました。たぶんギリギリいけてたんじゃないかな、と(笑い)」と笑顔で振り返る。
浜辺さん、福本さん、北村さんとは初共演。「得るものが多かったです。現場で一緒にお芝居することで『こういうことをするんだ』という発見や、ふとした瞬間に伝わってくるものが大きかった」と手応えがあった。
特に、共演シーンの多かった浜辺さんについては、芝居の話をしているときのある言葉が印象的だったという。「『泣きのシーン難しいな』という話になったとき、『私、お芝居は好きなんだけど、泣きって難しいよね』とさらっと言っていたんです。お芝居が好きって、役者同士であまり言わない。もちろんみんな好きだと思うけど、ちゃんと口に出して言えるところが魅力的だなと思いました」と語る。
そんな赤楚さんだが、ステイホーム期間は不安に駆られることもあったという。「最初の1カ月は、お芝居できないから、どうしよう……と映像作品を見たり、小説を読んだりしていました。『この演技いいな』とか思いながら。ただ、それをやりすぎて、『この先、将来大丈夫かな』という不安にも駆られ始めて……」と打ち明ける。
不安を打破するためには、一度お芝居から離れてみることにした。「何も考えない時期を作ろうと、1週間ぐらい、ひたすらゲームをやる期間を作ったんです」。ゲームは「ファイナルファンタジー7(FF7)」と「デッドバイデイライト」。残念ながら「FF7」はデータが破損してしまいエンディングは見られなかったと苦笑するが、一度仕事から離れたことが、結果的に前を向くきっかけになった。
「『お芝居やりたいんだな』『人を楽しませるのが好きなんだな』と自分の根本を振り返ることができて、病まずにいい方向に向けた。最初は、朝起きても何もないし、外にも出られないので狂いそうになっていたんですけど……。一回(仕事と)離れてまた向き合ってから変わりました」と明かす。
そんな赤楚さんが今後演じたいのは「不幸な役」だという。「テーマがしっかりしている作品をやりたいと思っています。正義とは何か、生きるとは何か……とか。かつ、自分が不幸になる作品が好き。不幸になったり、欠陥がある役。(人は)欠点のようなところが魅力でもあるじゃないですか」と和臣のように爽やかな笑顔で語る赤楚さん。活躍の幅を広げる赤楚さんが今後、どんな姿を見せてくれるのか、注目が集まる。
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2024年12月22日 17:00時点
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