杉山清貴:オメガトライブのメンバーは「幼なじみ」のような存在 無観客ライブ、WOWOWで5月9日に生中継

杉山清貴さん=WOWOW提供
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杉山清貴さん=WOWOW提供

 音楽グループ「杉山清貴&オメガトライブ」が、5月9日に立川ステージガーデン(東京都立川市)で開催するライブツアー「SUGIYAMA,KIYOTAKA The open air live “High & High” 2020-2021」の模様が、WOWOWで生中継される。公演は緊急事態宣言の発令、及び、政府からの要請を受け、無観客開催となる。緊急事態宣言発令前に、杉山清貴さんがインタビューに応じた。

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 --5月9日に「SUGIYAMA,KIYOTAKA The open air live “High & High” 2020-2021」が生中継されますね。最初に、生中継のお話を聞いたときはどう思われましたか?

 「望むところだ、受けて立とう!」という気持ちでしたね(笑い)。僕らはライブが本領というか、本来の居場所。録画して音声やサウンドを整えたものを届けるのもいいですが、それはもう「ライブ」とは別物になってしまう。だったら、生でそのまま流してもらえるのは願ったりかなったりだなと。

 --コロナ禍において、ライブの届け方が多様化したように感じます。そのなかでWOWOWの生中継の魅力はどこにあると感じていらっしゃいますか?

 いまは、自分たちでやろうと思えばインターネットなどを通じて生配信をすることもできますよね。ですが、やはりプロたちが撮る映像や、プロの機材による音質、画質などには及ばない。その点、WOWOWさんの中継なら、僕らは信頼してお任せできるのでパフォーマンスに全力を注ぐことができる。そこがいいですよね。

 --今回、オメガトライブとの再会も話題になっていますが、杉山さんにとって、オメガトライブのメンバーはどのような存在ですか?

 幼なじみみたいなものですね。高校に入ってすぐにバンドを組んだ仲間だから、なんでも言い合える。10年位前に、「スターダスト☆レビュー」に呼んでいただき、スタジオに一緒に入ったときに、(根本)要さんがメンバーに対してすごい辛辣(しんらつ)な口のきき方をしてびっくりしたんですよ。「そこまで言う?」って。

 でも、僕もオメガトライブのメンバーに対しては、同じような感じで言ってたりするんですよ(笑い)。熱くなると、本気の、素の言葉が飛び出す。サポートメンバーには絶対に言えないことも、言えてしまうし、相手も僕に言える。それがバンドなんです。だから、ステージで、MCしていても「お前さぁ~」って言える(笑い)。日常と同じやりとりだから、ステージ上でもどんどん自然体になっていくんですよ。楽ちんだし、素の自分がどんどんさらけ出される感じがありますね。久々に集まって、リハーサルをしていると、本当に良かったなって思いますね。

 --1983年にデビューし、40周年のアニバーサリーも近づいてきました。長くキャリアを重ねるなかで、大切にしてきたことはなんでしょうか?

 そうだな……。休まないこと、かな。だから、去年スパッと活動がストップしてしまったときは戸惑いました。どうなるんだろう、と不安もよぎりましたね。ただ、休んでみて初めて分かったんですが、声の調子がよくなったんですよ(笑い)。長年の蓄積で、喉の筋肉も疲労していたんだなと気づかされました。悪いことばかりじゃないなって。続けていくこと、休まないことは大事だけど、詰め込み過ぎるのは良くないなって思いましたね。

 --ステイホームするなかで、とくに大変だったことは?

 ライブができない苦しさはもちろんありましたが、僕らがそれ以上につらかったのは、ライブの後の打ち上げができなかったこと(笑い)。あの瞬間のために、全力でライブしてるようなものですからね(笑い)。あと、「人前で歌えないってこんなにつまらないんだな」って。自粛期間に入ってすぐのころは、面白がってインスタライブなんかもやってみましたけど、面白くないんですよ。お客さんが目の前にいて歌うからこそライブは楽しいんだなと思ったし、長年歌ってきたなかで、“初めて”「お客さんって大切だな」って気づかされましたね。

 --今後はどんな音楽を鳴らしたいとお考えですか?

 とくに何かを変えようとは思っていません。70年代、80年代、90年代と音楽をやってきて感じていたことですが、新しい世代になるたびに、それまでの音楽を「古い」と切り捨てられてきた。それを、僕はずっと“気持ち悪いな”と思っていました。でも、21世紀に入って、その感覚が薄れてきた。「古いよね」という言葉が聞かれなくなったし、いろんな発想で音楽を作れる時代になっているから、古いと切り捨てるんじゃなく「そういうものもあるんだ」と受け止められるようになっている。それがいいなと思っています。

 --最後にWOWOWで視聴する方々にメッセージをお願いします。

 改めての言葉になりますが、僕らが奏でていたあの時代の音楽は、ファンタジーだと思いますし、いま、いろんな世代の方に響く音楽じゃないかなと思います。世代を超えて楽しんでいただけたらうれしいです。

 特別公演の模様は5月9日午後5時からWOWOWプライムで生中継、WOWOWオンデマンドで配信される。関連番組として、「SUGIYAMA,KIYOTAKA High & High 2020 Special Edition in Winter」と題して5月6日深夜1時15分からWOWOWライブで放送、WOWOWオンデマンドで配信。

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