おコメの女-国税局資料調査課・雑国室-
最終回 10億円裏金!ポツンと大豪邸で最後の調査
3月5日(木)放送分
女優の松たか子さん主演の連続ドラマ「大豆田(おおまめだ)とわ子と三人の元夫」(カンテレ・フジテレビ系、火曜午後9時)。ドラマ「東京ラブストーリー(東ラブ)」をはじめ「Mother」「カルテット」、映画「花束みたいな恋をした(はな恋)」などの坂元裕二さんが脚本を担当するオリジナルで、毎週、登場人物たちの軽妙な会話劇、視聴者の心に刺さる名言が登場。SNSでは「せりふのやり取りにやられる」「名言の嵐」「坂元裕二ワールドさく裂!」といった声が上がっている。改めて、本作の魅力を紹介する。
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ドラマは、“バツ3”子持ち社長の大豆田とわ子(松さん)が3人の元夫に振り回されながら奮闘する日々を描くロマンチックコメディーだ。とわ子の最初の夫で優しい性格の田中八作は松田龍平さん、2番目の夫で周りから器が小さい男と呼ばれる佐藤鹿太郎は「東京03」の角田晃広さん、3番目の夫で理屈っぽくひねくれ者の中村慎森は岡田将生さんが演じている。
松さんと坂元さんのタッグといえば、優れたテレビドラマを表彰する「東京ドラマアウォード 2017」の優秀賞など数々の賞を受賞した「カルテット」を思い出すドラマファンも多いだろう。本作のプロデューサーは「カルテット」の佐野亜裕美さんで、松田さんも出演していたりと「カルテット」のスタッフ、出演者が多い。
そんな大豆田とわ子と三人の元夫の魅力は、なんといっても松さん、松田さん、角田さん、岡田さんによる軽妙なリズムで繰り広げられる会話だろう。
第2話でとわ子、娘の唄(豊嶋花さん)、3人の元夫が八作の店でチーズフォンデュを食べるシーンがあった。とわ子と唄がチーズフォンデュを食べていたところ、脇で鹿太郎と慎森が口論。唄が「けんかするならこっちにおいで」と誘うと、鹿太郎は喜んで席を移す。唄が慎森も誘うと、すかさず鹿太郎が「彼は来ないよ」と慎森を“口撃”。慎森は「チーズフォンデュって底が見えないから何が入っているか分かりませんよね。ある店でチーズフォンデュの中からセミの幼虫が大量に出てきた」と応戦。すると八作が「(セミの幼虫は)入ってませんよ」と否定した。その間にも、とわ子が唄に「(元夫たちを)相手にしない!」ととがめるなど、短いシーンの中でこれでもかというぐらいセリフが詰め込まれていた。
このほかにも、ブロッコリーでの殴り合い、300円の貸し借り、ムール貝をいくつ食べたか、鹿太郎がとわ子に贈った花束など、登場人物の誰かが口火を切ると、元夫たちをあしらうとわ子と、元夫たちの男のプライドが見え隠れする嫌みやへりくつ、例え話を織り交ぜた言葉が飛び交う。
カルテットでの松さん、松田さん、満島ひかりさん、高橋一生さんの会話劇や、東京ラブストーリーの織田裕二さんと鈴木保奈美さんの掛け合いのように、“坂元脚本”ならではのリズミカルなセリフ合戦は非常にいい聞き心地で、魅力の一つとなっている。
そんな“坂元脚本”によるリズミカルな会話の中で、心に響く名ゼリフが飛び出すのも印象的だ。東京ラブストーリーでは「小さな親切、大きな下心」「私だけを好きって言ってて」「いつだって思ってます。これが最後の恋だって」、カルテットでは「今、君たち何でから揚げにレモンしたの?」「私たち、アリとキリギリスのキリギリスじゃないですか」「泣きながらご飯食べたことある人は生きていけます」といったフレーズを覚えているドラマファンもいるのではないか。
今回も、そんな“坂本節”が随所に見られる。初回の冒頭では「大豆田とわ子が大切にしていることは一つ。会いたくない人には会わないこと」というナレーションで心をわしづかみにされた視聴者は多いだろう。八作の「付き合うっていうのは、決めるものじゃなくて気が付いたら付き合っているものなんじゃない?」、とわ子の「優しいって『頭がいいこと』でしょ。頭がいいっていうのは優しいってこと」など、思わずハッとさせられてしまう言葉や、鹿太郎の「全俺が泣いた」などクスっと笑ってしまうようなワードが次々と飛んでくる。
視聴者からも「名言の宝庫!」「心にスッと入ってくる名言が多い」「妙に納得する名ゼリフ!」といった声がSNSに書き込まれるなど、心に刺さりまくっているようだ。
軽妙な会話劇、名言が続々と登場する本作だが、女優の伊藤沙莉さんのナレーションも人気が高い。「お祝いしてる最中に口内炎ができていることに気付いた大豆田とわ子」とキャラクターの行動を補足するナレーションをはじめ、「組み立て式家具って現代の拷問だと思う大豆田とわ子」ととわ子の気持ちも代弁する。さらに、自宅の網戸が外れて、とわ子が「ほんと、やだ、網戸! 戦争より嫌い!」と言うと、ナレーションで「さすがに戦争より嫌いってことはない」と突っ込んだりもする。
とわ子と元夫たちのセリフとセリフの間の“ト書き”に伊藤さんのユニークなナレーションが加えられたような演出で劇中のほとんどが会話やナレーションで埋められているため、オーケストラの重奏のように耳に入ってきて、放送中の1時間があっという間に感じてしまうのも魅力的だ。
とわ子と3人の元夫による軽妙な会話劇や名ゼリフ、伊藤さんのナレーションのほかにも、オシャレなインテリアやお店、毎回変わるエンディングなど、視聴者を飽きさせない工夫がたくさんある。今後もどのような会話や名言で視聴者を楽しませてくれるのか。今から放送が待ちきれない。
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