ゲーム誌「ファミ通」の編集長などを務めたKADOKAWAデジタルエンタテインメント担当シニアアドバイザーの浜村弘一さんが4月22日、オンラインセミナーを開催。Nintendo Switch(ニンテンドースイッチ)について、複数のビッグタイトルの発売を控えていることから、「2周目の収穫期を迎えるのではないか。さらなる長寿化が目指せるんじゃないかという予感さえしてきます」と語った。
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2021年度のニンテンドースイッチは、本体販売台数が2020年度の600万1565台から13.5%減の519万1763台。ソフトは2309万6768本から7.4%減の2138万5788本だった。減少の要因について浜村さんは、ニンテンドースイッチがピークアウトしたこと、社会現象にもなった「あつまれ どうぶつの森」が2020年3月に発売されたことを挙げた。
今年3月27日までのニンテンドースイッチの推定累計販売台数は2427万7111台で、3000万台を射程に捉える。浜村さんは「3000万台に近い数字、もしくはそれを突破して大きな数字を作るのではないでしょうか」と推測した。
ニンテンドースイッチは、6月30日に「モンスターハンターライズ:サンブレイク」(カプコン)、今夏に「スプラトゥーン3」(任天堂)といった人気作の発売を控える。浜村さんは「昨年よりはずっと層が厚くなっている印象を受けます」と語った。
2021年度のプレイステーション(PS)5は、本体販売台数が20年度の58万211台から58.1%増の91万7306台。ソフトは17万9650本から490.9%増の106万1551本だった。PS5本体について浜村さんは、「出せば売れると思うのですが、非常に深刻な品不足が続き、これからも続くということなので、在庫がないのが残念です」と話した。
PS5は、「エグゾプライマル」(カプコン)、「ファイナルファンタジー(FF)XVI」(スクウェア・エニックス)などが控えていて、浜村さんは「いよいよPS5が楽しみになってきます」とコメントした。
また、浜村さんは、コロナ禍でゲームに対して、コンテンツとして楽しむ「Play to Have Fun」のほか、コミュニケーションツールとしての需要が高まったと指摘。将来的には「Play to Have Fun」、「Play to Earn」(プレーしてお金を稼ぐ)に加え、「Play to Contribute」(ゲームをより面白くするために貢献する)のプレーヤーが混在すると見据える。
さらに、ゲームのコミュニケーションツール化が進み、メタバースのニーズも急激に増加。人の集まらないメタバースの量産や、NFTを巡るユーザーの反発が起きていると指摘。大きな集客を実現したゲーム側からは、世界観を大切にしながらNFTを導入すること、快適な仮想空間を作り上げたITサービス側からは、魅力あるコンテンツを作る必要性があることなどを訴えた。
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