9月4日にスタートした特撮ドラマ「仮面ライダー」シリーズの新作「仮面ライダーギーツ」(テレビ朝日系、日曜午前9時)でヒロインを務める星乃夢奈(ほしの・ゆな)さん。子供のころ「兄とベルトを買って一緒にライダーごっこをしていたので、自分がその変身ベルトの“代表”というか、実際に映像の中で変身することになるとは驚きが隠せない」と話す星乃さんに、情報解禁を受けての反響や自身のパブリックイメージと重なる役どころ、そして仮面ライダーヒロインを務める心境を聞いた。
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星乃さんは2004年11月7日生まれの17歳。小学生のころからYouTuberとして活動し、「ゆなたこ」の愛称で知られ、女性ファッション誌「Popteen(ポップティーン)」(角川春樹事務所)の専属モデルも務めている。今作では、圧倒的な財力を持ちつつ、一般人になりたいという奇妙な夢を持つセレブインフルエンサーで、猫がモチーフの仮面ライダーナーゴに変身する鞍馬祢音(くらま・ねおん)を演じている。
YouTuberとして活動しており、普段からさまざまなSNSでの反響に接する機会が多い星乃さんだが、「ギーツ」の情報解禁後の反響は「全然違いました」と言って目を丸くする。
「これまでの情報解禁は私のファンの方の声が中心でしたが、仮面ライダーの情報解禁ではファンの方はもちろん、仮面ライダーや特撮ファンの方も『ヒロイン応援します』『オンエアが待ち遠しい』といったコメントを送ってくださり、新規ファンの方の反響がすごかった」
反響の大きさを裏付けるように、「星乃夢奈」と「ギーツ」が情報解禁時にTwitterでトレンド入りしたが、星乃さんも「私の名前をTwitterのトレンド入りさせていただくなど、反響は過去一大きかったと思います」と驚き、「それまでは(仮面ライダー出演は夢なのかなって思う日々を過ごしていたけど、情報解禁後の(反響)コメントで100%の実感が湧きました」と笑顔を浮かべる。
明るさや元気さを前面に押し出して活動している星乃さんだが、これまで演技のオーディションを受けた経験が少なく、「緊張に押しつぶされちゃって、素の自分を出せていなかったことに対しての悔いがすごかった」という経験があったという。
その悔しさから「今後のオーディションはありのままの自分を100%出していこうと思った」といい、「仮面ライダーのオーディションは、終わった後にマネジャーさんからも『廊下まで笑い声が響きわたっていたよ』と言われましたが、それくらいうるさく、もう嫌われてもいいくらいのテンションで行きました。とりあえず覚えてもらおうというのを大事に受けました」と振り返る。
オーディションの演技披露は、「自信を持ちながらやりましたし、受かる気満々で芝居しました。そういう気持ちがないと受からないと思う」と強気な姿勢で臨むも、「終わった瞬間いつも『もっとこうしておけばよかった』『なんでできなかったのだろう』と反省点しか浮かばないタイプ。その日はとことん落ち込みます」とナイーブな一面を苦笑いで明かした。
さまざまな思いを経て射止めた祢音役は、星乃さんとイメージが重なるインフルエンサーという肩書を持つが、自身も「共通点がわりと多い役」と話し、「明るい部分も似ていて、そこはどうしてもたまに夢奈の発想で考えちゃう部分がまだあるので、完璧に『祢音だったら』『祢音だから』と一から考えられるようにしていくことが課題です」と似ているからこその苦労を口にする。
ナーゴの変身ポーズについて、「女性ライダーもカッコいい寄りのポーズをしている方が割合的には多いのかなと思いますが、ナーゴは祢音自身も可愛らしい性格なので、変身も可愛いに全振りしています」と意図を説明する。
「『変身!』という前に2カ所こだわりポイントがあり、祢音もナーゴもどちらの要素も100%入った変身ポーズ。マネしてくれる子がいるのかと思うと驚きがすごいですが、たくさんの方にマネしていただけたら」と呼びかける。
祢音はヒロインという役割も担うキャラクターだが、「仮面ライダーファンや特撮ファンの方は物語の面白さやカッコよさなど、いろんな部分に注目している方々がいて、その中で着眼点がヒロインという方もいる」と切り出し、「そういう方の期待に応えられるヒロインなのかは、ストーリーが読めないのでまだ分かりませんが、皆さんの期待に応えられるよう私自身、全力で鞍馬祢音を務めるので、たくさん愛していただけたらと思っています」と全力投球を約束していた。
「仮面ライダーギーツ」は「生き残りゲーム」をテーマに、多数の仮面ライダーが、平和を乱す怪物「ジャマト」から街の平和を守るゲーム「デザイアグランプリ」で競い合う姿を描く。「仮面ライダーエグゼイド」(2016~17年)、「仮面ライダーゼロワン」(2019~20年)などを手掛けてきた高橋悠也さんが脚本を担当する。(取材・文・撮影:遠藤政樹)
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