純愛ディソナンス:愛菜美役は「イメージから一番遠い」比嘉愛未に ドラマP語るキャスティングの妙味

連続ドラマ「純愛ディソナンス」で愛菜美を演じている比嘉愛未さん(C)フジテレビ
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連続ドラマ「純愛ディソナンス」で愛菜美を演じている比嘉愛未さん(C)フジテレビ

 主人公とヒロインの純愛が不協和音を生み、ドロドロした展開となっていく連続ドラマ「純愛ディソナンス」(フジテレビ系、木曜午後10時)。本作で視聴者の注目を集めているのが、女優の比嘉愛未さんだ。比嘉さん演じる碓井愛菜美は、地味で暗い高校教師から、華やかな人気小説家へと華麗なる転身を遂げ、その変貌ぶりが話題を呼んだ。ドラマのプロデュースを手がける森安彩さんは、愛菜美について「このキャラクターの表現次第で、面白さが左右される存在」だと語る。そんなキーパーソンに比嘉さんを起用した理由や、役作りに込められた思いを聞いた。

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 ◇愛菜美は「面白さを左右する」キーパーソン

 「純愛ディソナンス」は、高校を舞台に青春、恋、サスペンスを描く第1部から始まり、第3話からはその5年後を舞台に、恋と仕事における大人の人間模様を描く第2部が展開している。第1部で主人公・新田正樹(中島裕翔さん)は高校教師、ヒロイン・和泉冴(吉川愛さん)は女子生徒として出会い、第2部では妻帯者となった正樹と冴が再会して……というストーリーだ。

 愛菜美は、正樹のかつての同僚だったが、その後全てを失った正樹と結婚。教師時代はいつも黒っぽい洋服で、ほとんどメークもせず、幸の薄い雰囲気だったが、小説家として活躍する現在は派手な格好にばっちりメークと、見違えるほどきらびやかに変身した。

 一方で、性格的な面では常に「自分は誰かの特別になれない」と劣等感を抱いており、その欲求を満たすためには他人を犠牲にすることもいとわない。教師時代には、互いに引かれ合っていた正樹と冴の仲を裂くため、2人が校外で会っている写真を流出させ、正樹を退職に追い込んだ。

 これまで、同局系の「コード・ブルー」シリーズで演じたプライドの高い看護師・冴島はるかや、「推しの王子様」で演じた一流のコミュニケーション能力とマネジメント力を持つ社長・日高泉美など、明るくてテキパキとした“デキる女性”の印象も強かった比嘉さん。教師時代の愛菜美を演じる姿には、「こんな激暗い、比嘉ちゃんは初めて見る」「いつもの比嘉愛未さんじゃない……」「別人みたい」と驚きの声も上がった。

 森安さんは、愛菜美について「企画書の段階からキーパーソンで、このキャラクターの表現次第で、(作品自体の)面白さが左右される存在でした」と語る。「最初もすごいキャラですが、現代になってもひどくねじれていて、女らしい嫉妬やコンプレックスもたくさん抱えている。こういうイメージから一番遠いところにいる人にやってほしいという遊び心で、比嘉さんがあの風貌でこの役を演じたら最高だろうとオファーしました」

 ◇比嘉愛未は「壊れる様を見たいほどの美しさ」

 オファーを受け、比嘉さんは「こういう役はやったことがない!」と興味津々で快諾してくれたという。森安さんは、実際の比嘉さんについて「とにかくサバサバとしていて気持ちが良い人」と話し、「そしてとても美しいんですよ。この人が壊れる様を見たいなと思ってしまったくらい(笑い)。お会いしてみて、さらに愛菜美役に挑戦していただきたいと思いました」と明かした。

 愛菜美を演じるにあたっては「殻を破り、振り切って楽しんでほしい」とリクエスト。それに応える比嘉さんを「現場で見ていて最高」と絶賛し、「編集していても、監督たちが『愛菜美は振り向くだけで面白い』と盛り上がっています」と話す。

 また、「現場で気づいたのですが、過去の愛菜美を演じる際、比嘉さんは上下運動がないように動くことを意識されていました」と裏話も。「頭の位置を変えずにスーッと移動していて、気づいたらそこにいるような」とささいな仕草にも心を砕いていた様子を明かす。

 当初は、ただのクレージーな人に映らないよう、人間味とのさじ加減を探っていたという比嘉さんだったが、後半になるにつれて「愛菜美の要素が自分にも見つかってくるから面白い」と語っていたという。

 森安さんは「難しい役ですが、楽しいと言ってくださって、すごくうれしい」と語り、「『新しいことにチャレンジしている』と意気に感じてやってくださっています」と感謝していた。

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