俳優の小栗旬さんが主演を務めるNHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」(総合、日曜午後8時ほか)。ドラマの公式ツイッターでは、藤原兼子を演じるシルビア・グラブさんの音声コメントが公開され、兼子について、「一番最初は本当に厳しく怖い人かなと思ったんですけど、三谷(幸喜)さんの台本を読むと、どのキャラクターもそうなんですけど、『鎌倉殿の13人』に出てくる、愛嬌(あいきょう)がちょっとあったりとか、厳しさの中にも何かちょっと愛くるしさというか、憎めない人なのかなと思って」と印象を明かしている。
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続けて「特にあのシーンが終わった後なので余計に『全然怖くない人だな』って(笑い)。私が勝手に思っちゃいました」と話すシルビアさん。“あのシーン”とは11月13日放送の第43回「資格と死角」での、上洛(じょうらく)した政子(小池栄子さん)とのやりとりのこと。兼子と政子の間で、源実朝(柿澤勇人さん)の後継者(次の鎌倉殿)となる養子について言葉が交わされ、政子が巧みな話術で兼子に取り入る様子が描かれた。
シルビアさんは「北条政子という女性、人物の話はいろいろなとことでうわさを聞いていて、あれだけ鎌倉で名前があがってきた女性は『なんぞや?』って自分の中でたぶん興味もあるし、ただ単に彼女の鼻をへし折ってやろうと思っているんじゃなくて、やっぱり興味津々だと思うんですよね」と兼子の気持ちを代弁する。
さらに「京のほうにはいないタイプの女性で『強い女性ってどんな人?』というのはすごく興味を持って、あそこに挑んでいます。だから、気合を入れていっていると思うんですけど(笑い)、ちょっとこっちもビクビク、ビクついているんだと思うんですね。もう目力が『すごいな、小池さん』と思いながら、こっちも負けないようにしないと、立場的に。『ダメよ、ひるんじゃダメよ兼子、シルビア』と思いながらやっていましたけどね。リハーサルのときからそうだったんですけど」とシーンを振り返っている。
「前半のやりとりで根比べじゃないですけれども、マウント取り合いのときの、こっちが言ったものに対しての返しがやはりウィットに富んでいて、すごく賢い女性なんだなというふうに思い、多分、兼子的にも対等にしゃべれる人があまり京側にいないんだと思うんですね。立場的にみんな恐れていたりするので」と話すシルビアさんは、「そうじゃなくて対等に話せて、こうやって言葉のキャッチボールができる女性って、『なんか楽しいな』と途中でそのやり取りの中でも思っていたんですね。だから現代だったらすごくいい友達になっているタイプの人と出会えたと兼子は勝手に思っています」と語った。
「鎌倉殿の13人」は61作目の大河ドラマ。脚本は、2004年の「新選組!」、2016年の「真田丸」に続き3度目の大河ドラマ執筆となる三谷幸喜さんで、後の鎌倉幕府の二代執権・北条義時(小栗さん)が主人公。野心とは無縁だった若者が、いかにして武家の頂点に上り詰めたのかを描く。
ドラマは、11月20日放送の第44回「審判の日」を含めて、残り5話となっている。
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