12月18日に最終回を迎える小栗旬さん主演の2022年NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」(総合、日曜午後8時ほか)。ここに至るまでの道のりでは、数多くの死が、過酷な運命とともに悲劇的に描かれてきた。討ち死にから暗殺、粛清の犠牲者まで、“非業の死”を遂げた男たち。ここでは中村獅童さん演じる梶原景時の“最期”を振り返ってみたいと思う。
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景時の最期が描かれたのは、7月24日に放送された第28回「名刀の主」。同回では、鎌倉のあちこちに間者を潜り込ませ、情報を収集していた景時に対して、反感を覚える御家人たちが増加。三浦義村(山本耕史さん)らが中心となり、人数を集めて、景時への処分を求める訴状を頼家(金子大地さん)へと渡す。
訴状を受け取った頼家は、父・頼朝(大泉洋さん)がかつて御家人たちをまとめるため、上総広常(上総介、佐藤浩市さん)一人に罪を背負わせことを例に、景時に謹慎を申しつける。
景時はやがて、京の後鳥羽上皇(尾上松也さん)からの誘いを受け、鎌倉を去ることを決心。その話は頼家の耳にも入り、今度は流罪となるが、ここで景時は、比企能員(佐藤二朗さん)の娘・せつ(山谷花純さん)が産んだ頼家の長男・一幡を人質に、京へと向かおうとする。
異変を知って、急行した義時(小栗さん)は、上皇からの手紙の件を頼家に流したのは自分であると認めた上で、「(京へ)行けば鎌倉殿(頼家)は決してあなた(景時)を許さない。必ず討ち取ろうとされる。それは、朝廷との争いの火種となる。鎌倉を守るのが私の役目」と真意を伝える。
景時は手紙を「ひけらかした」ことを後悔しつつ、「刀は、斬り手によって名刀にもなまくらにもなる。なまくらで終わりたくはなかった」と少しだけ本心を吐露。京ではなく、流罪先の外ケ浜に向かうと宣言すると、義時には、「そなたは上総広常の前でこう申した。我らは坂東武者のために立ち上がったのだと。源氏は飾りにすぎぬと。忘れてはおらぬな」と確認した上で、「己の道を突き進め」と後を託そうとする。
そして、“置き土産”として善児(梶原善さん)を義時に譲ると、フッと笑顔を見せた景時。一方、去りゆく景時の後ろ姿を見送った義時は、すぐに頼時(坂口健太郎さん)に命じる。「すぐに兵を整えよ。梶原殿は必ず西(京)へと向かわれる。東海道で討ち取る。梶原殿は華々しく死ぬつもりだ。武士らしくな」と。そこで義時は、大きくため息をつき……と展開した。
SNSでは「最後に初めて見せた感情を表す悔しい表情。そして、別れ際に初めての笑顔。引き込まれた」「最後の景時の笑顔……あれで気持ちがうわぁぁぁ!ってなった」「景時さんの笑顔がもう…」「梶原景時が自分の最期を悟った時の笑顔、中村獅童さん、すごいなと思いました」といった感想が次々書き込まれるなど、視聴者に強い印象を残した。
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