鎌倉殿の13人:「すべてこの鎌倉を守るため」 報われた義時を待つ、最終回の「報い」とは?

大河ドラマ「鎌倉殿の13人」第47回場面カット (C)NHK
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大河ドラマ「鎌倉殿の13人」第47回場面カット (C)NHK

 俳優の小栗旬さんが主演を務めるNHK大河ドラマ鎌倉殿の13人」(総合、日曜午後8時ほか)。12月11日放送の第47回「ある朝敵、ある演説」では、“尼将軍”政子(小池栄子さん)の演説に、泰時(坂口健太郎さん)が呼応し、御家人たちが一つにまとまり、義時(小栗さん)が目に涙を浮かべるシーンがあった。政子いわく「生真面目」で、「すべてこの鎌倉を守るため」と「一度たりとも私欲に走ったことのない」義時が報われた瞬間として、視聴者の感動を呼んだが、18日の最終回(第48回)の副題は「報いの時」。義時を待つ報いとは……。

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 ◇鎌倉が守られるのならば命を捨てようとした義時

 後鳥羽上皇(尾上松也さん)が義時追討ののろしを上げ、揺れる鎌倉の様子が描かれた第47回。執権としての最後の役目として、鎌倉を守るため、自分一人が犠牲になる道を選ぼうとする義時だったが、それに待ったをかけたのが政子だった。御所に集まった御家人たちの前に姿を現した政子は、大江広元(栗原英雄さん)の手による“演説原稿”を読み上げるのを途中でやめ、自らの言葉で語り始める。

 「本当のことを申します。上皇様が狙っているのは鎌倉ではない。ここにいる執権・義時の首です」と切り出すと、「首さえ差し出せば兵を収めると院宣には書かれています。そして義時は、己の首を差し出そうとしました。鎌倉が守られるのならば命を捨てようとこの人は言ったのです」と真実を明らかにする。

 御家人たちのために「犠牲になろうと決めた」義時に反対したものの、「思いを変えられなかった」とも告白する政子。「ここで皆さんに聞きたい。あなた方は本当にそれでよいのですか。確かに執権を憎む者が多いことは私も知っています。彼はそれだけのことをしてきた。でもね、この人は生真面目なのです。すべてこの鎌倉を守るため。一度たりとも私欲に走ったことはありません」と述べると、「鎌倉始まって以来の危機を前にして、選ぶ道は二つ。ここで上皇様に従って、未来永劫(えいごう)、西の言いなりになるか。戦って坂東武者の世をつくるか。ならば答えは決まっています。速やかに上皇様を惑わす奸賊(かんぞく)どもを討ち果たし、三代にわたる源氏の遺跡(ゆいせき)を守り抜くのです。頼朝様の恩に今こそ応えるのです」と呼びかけた。

 さらに政子は「向こうは、あなたたちが戦を避けるために執権の首を差し出すと思っている。馬鹿にするな。そんな卑怯者はこの坂東には一人もいない。そのことを上皇様に教えてやりましょう」と言い放つと、御家人たちは一斉に雄たけびを上げる。

 それでも政子は、「ただし敵は官軍。厳しい戦いになります。上皇様につきたいという者があれば止めることはしません」と決して無理強いすることはなかったが、ここで泰時(坂口健太郎さん)が、「そのような者がここにいるはずがございません。今こそ一致団結し、尼将軍をお守りし、執権殿のもと、敵を打ち払う。ここにいる者たちは皆、その思いでいるはずです! 違うか!」と政子の思いに呼応し、御家人たちも「その通りだ!」と一つになった。

 思わず涙が込み上げる義時に対して、SNSでは「義時の今までやってきたことが報われてよかった…」「義時、非道なこともいろいろやってきたけど報われてよかったね」などと視聴者は反応。一方で、最終回の副題については「この『報い』とはなんでしょうか?」「酷(むご)いことを実行してきた義時が最期に報いを受ける話のか、心を殺していかなければいけなかった小四郎が最期に報われる話なのか…」「最終回はやはり『報いを受ける』ってことになるんじゃないかと、思えてしまうのだけど、そこは一筋縄ではいかない三谷脚本なので楽しみすぎる。」と注目が集まっている。

 ◇最終回「報いの時」あらすじ 徹底抗戦を選んだ幕府は…

 ドラマの公式サイトでは最終回「報いの時」のあらすじが公開中だ。

 反目する義時を討ち取るため、義時追討の宣旨を出し、兵を挙げた後鳥羽上皇(尾上松也さん)。これに対し、政子の言葉で奮起し、徹底抗戦を選んだ幕府は、大江広元(栗原英雄さん)や三善康信(小林隆さん)の忠言を聞き入れて、速やかに京へ派兵することを決断する。

 泰時、平盛綱(きづきさん)らが先発隊として向かい、時房(瀬戸康史さん)らが続く。そんな中、三浦義村(山本耕史さん)は弟・胤義(岸田タツヤさん)と……というストーリー。15分拡大版で放送される。

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