名探偵コナン
#1146「汽笛の聞こえる古書店4」
12月21日(土)放送分
HJ文庫(ホビージャパン)の人気ライトノベルが原作のテレビアニメ「英雄王、武を極めるため転生す ~そして、世界最強の見習い騎士♀~」が1月9日からテレビ東京ほかで放送される。英雄王のイングリス・ユークスが美少女に転生し、強さを求めて戦う姿を描いた作品で、声優の倉持若菜さんが宰相の娘のリーゼロッテ・アールシアを演じる。倉持さんは2020年にデビューし、「死神坊ちゃんと黒メイド」などに出演してきたことも話題の“新鋭”。倉持さんに「英雄王」の収録、2023年の抱負について聞いた。
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同作は、ハヤケンさん原作、Naguさんイラストのライトノベル。死の直前に「次の人生では、自分のために生き、限界まで鍛え抜いてみたい」と望んだ英雄王イングリスが、騎士の名家の美しい娘に転生し、騎士見習いとして武の道を極めるべく鍛錬を積み、成長する姿を描く。アニメは、鬼頭明里さんがイングリスを演じるほか、加隈亜衣さん、楠木ともりさん、白石晴香さんらが出演する。
主人公のイングリスは、中身が英雄王、見た目は美少女という設定が斬新だ。個性的な美少女も続々と登場する。倉持さんは原作を読んだ感想を「すごく刺激を受けました」と話す。
「イングリスちゃんはもっと強くなりたい!戦いたい!という気持ちが強く、誰しも自分からやりたいことがあっても、段々と気持ちが変わっていくことがありますが、イングリスちゃんはそうではなくて、もっともっとやりたい!となります。すごく格好いいんです。いろいろと刺激を受けるような作品です」
倉持さんはリーゼロッテとは別のキャラクターでオーディションを受けていたという。そういった経緯もあり、出演が決まった際のことを「びっくりしました。こんな美人さんを演じさせていただけるんだ!と喜び、驚きが入り交じった感情でした。原作を読ませていただいていましたし、まさか自分が!?となったんです」と振り返る。
倉持さんが演じるリーゼロッテは、イングリスたちが王立騎士アカデミーで出会う騎士候補の一人。宰相の娘であり、いかにも貴族らしいゴージャスな雰囲気を漂わせている。プライドが高い一面もあるが、困っている人を見過ごせないなど芯の通ったしっかり者だ。
「真っすぐで素直なところが魅力です。自分が間違っていたら、謝ることができるし、芯のあるキャラクターです。天然な部分もありますし、イングリスちゃん、ラフィニアちゃんが面白いことをしていると、『またやってますね』みたいになったり、バランスがすごくいんですよね。『ですわ!』のようにしゃべるキャラクターは初めてですし、最初は探り探り演じていました。全てが難しかったです。自分でこういう子だ!と決めすぎないようにしようとしました。現場での意見を踏まえて、皆さんと一緒に役を作っていきたかったんです。お嬢様になれたみたいでうれしかったですね。『ですわ!』と言ってみたかったので(笑い)」
現場でのディレクションを受けて、気付くことも多かった。
「わざと手が滑ったように『間違えちゃいましたわ』と攻撃するシーンがあったのですが、最初はギャグっぽくやったんです。でも『リーゼロッテはそんなことしなくても面白いキャラクターなので、あまり意識しすぎずにやってみてください』というディレクションをいただき、この子は素で面白い子なんだな……と気付きました。原作を読んで、可愛いな!丁寧な言葉使いだな!と思っていたのですが、表面しか見えていなかったところもありました。演じるにあたり、彼女の言葉一つ一つにきっとこういう意味が込められているんだろうな? ツンツンしているけど実はデレているのかな?と見えてくるものがあり、印象が変わりました」
リーゼロッテは初回から登場するキャラクターではない。倉持さんは初回から収録に参加できなかった。キャストの中では「一番新人」ということもあり、緊張もあった。
「私のようなキャリアで……とガクブルの状態で収録に入りました。ディレクションに対応できるのかな? 皆さんとコミュニケーションできるのかな?といろいろ考えてしまったんです。最初の収録は、めちゃくちゃ緊張して、あまり人としゃべれませんでした。徐々にですが、皆さんとお話できるようになってきました」
アフレコでは、レオーネ・オルファー役の楠木ともりさんと一緒のブースで収録することが多かったという。共演の中で「めちゃくちゃ刺激を受けました!」という。
「テスト、本番、直し……と楠木さんは私のお芝居に合わせて、ニュアンスを変えてくださったいたんです、人の芝居を聞くってこういうことなんだ、こういうところを私はもっともっと磨いていかないといけないんだ……と勉強させていただきました。人の芝居を聞いて芝居が変わるってこういうことなんだ!と気付いたんです。対応力とは何だろう?とずっと思っていたんですけど、楠木さんやほかの方のお芝居を聞いて、そういうことなんだ!となったんです。皆さんの引き出しの多さを実感しましたし、私もきっと引き出しが増えたはずです!」
「英雄王」の収録を経て、成長を実感しているようだ。
「ちょっとは、自分から話しかけられるようにと思います。楠木さんもお話してくださって、すごく優しいんですよね。2人で声を合わせて返事をするシーンで最初は、全然合わなかったんですね。収録ではフェースシールドがあって、お互いの顔が見えないので、脚の動きを見て、息を合わせようとしました。そういう対応力も身につきました。皆さん、ありがとうございます!!という気持ちですね」
倉持さんは2020年にデビューし、2022年は「金装のヴェルメイユ~崖っぷち魔術師は最強の厄災と魔法世界を突き進む~」でメインキャラクターの一人のリリア・クーデルフェイトを演じるなど活躍した。2022年を「今まで生きてきた中で一番楽しい一年でした」と振り返る。
「2022年は早かったですね。お仕事をさせていただく機会が増え、こういった取材やイベントに参加させていただいたり、自分にとって成長できたかな?と思う一年になりました。お仕事がめちゃくちゃ楽しかったです。楽しむことって大切だな!と思っていて、デビュー当時は緊張してばかりで、落ち込むことも多かったんです。ちょっとだけ周りが見えるようになり、楽しめる余裕が持てるようになってきたのかもしれません」
2023年の抱負を聞いてみると「たくさんお仕事をしたいですし、これまで経験できなかったことにも挑戦してみたいです。聖地に実際に行って作品を紹介したり、ロケに行ってみたいです。いつか男の子役もやってみたいですね。頑張ります!」と意気込む。
「英雄王」の放送に向けて「絵がすごくキレイで戦闘シーンの臨場感、迫力もすごいです。ドキっとするようなお芝居ばかりですし、音楽が合わさってどうなるのかな?と私も楽しみにしています。仲間、絆などのテーマの一つ一つにぜひ注目してください。キャラクターそれぞれの視点で見てみてもいろいろな見方ができると思います。本当に見どころが満載です。ぜひご覧ください!」とアピールする。「英雄王」はもちろん、2023年の倉持さんの活躍に注目してほしい。
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