三遊亭好楽:「いつも一緒だった」三遊亭円楽さんとの52年 腹黒キャラの素顔は真面目で誠実 「徹子の部屋」で語る

三遊亭好楽さん
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三遊亭好楽さん

 落語家の三遊亭好楽さんが、1月24日に放送された黒柳徹子さんの長寿トーク番組「徹子の部屋」(テレビ朝日系)に出演。亡き盟友・六代目三遊亭円楽さんへの思いを語った。

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 円楽さんは、昨年9月に肺がんのため72歳で死去。好楽さんは「うちの亡くなったかみさんとは49年間ですけど、彼はもっと長くて52年間」と円楽さんとの長い付き合いを振り返った。「五代目の師匠の圓楽のかばん持ちの時にきて、『兄さん、よろしくお願いします』『頑張りなさい』って言った仲ですから。それからずっと落語会、飲み会、海外旅行、ゴルフ、もういつも一緒でしたね」

 黒柳さんに「どんなふうに呼び合っていたんですか?」と聞かれると、好楽さんは「(円楽さんのことは)會くん。會泰通(あい・やすみち)っていうのが本名なんですけどね。會くんとか楽太とか、楽ちゃんとかそういう呼び方です」と返答。一方、円楽さんからは「好楽兄さん」と呼ばれていたという。

 円楽さんが亡くなった日、好楽さんは妻・とみ子さんの墓参りに行っていた。「戻ってきたら訃報が来たので。うちのかみさんは72歳で亡くなったんですよ。帰ってきたら、弟弟子(円楽さん)が72歳で亡くなったの。急いで(円楽さんの)自宅に行ったら、眠っているようないいお顔なんですよ。ふくよかなの」と語った。

 続けて、「(家族を病院に呼ぶ前に)先生が見たら亡くなってたんですって。自分で潔く逝っちゃったんですね。彼らしいんですけどね」とほほ笑み、「私言いましたよ。『俺より先に逝くんじゃねぇ、この馬鹿野郎』って。そしたら(円楽さんの)かみさんもお弟子さんもその声で泣いちゃいましたけどね」と回想した。

 腹黒で毒舌なキャラクターで売っていた円楽さんだが、その素顔は真面目で誠実で親切な人柄だったそう。師匠からの信頼も厚かったといい、好楽さんは「『頼むよ』って言うと、100パーセントやってくれるんです。一つも間違いないの。正確ですよね。私なんか頼まれると忘れちゃうし、やりたくないし、知らん顔しちゃう。えらい違い」と話した。

 また、円楽さんととみ子さんも親交が深かったそうで「“楽ちゃん”ってうちの母ちゃんは言うんですよ。(円楽さんは)“とみ姉ちゃん”って甘えて。そんな仲でした。うちの母ちゃんが亡くなった時、(円楽さんが)一番最初に車で来てくれた」と振り返った。

 最愛の妻と親友を数年の間に亡くした心境について「本当に両手を切られたみたいですよね。もがれたみたい。相談できないもんね、いないんだから。“これやる時、どうしたらいいんだろう”って」と悲痛な表情で語っていた。

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