生田斗真:阿部サダヲの“セリフ覚え”に驚き 「異常に速い。絶対間違えない」 「大河ドラマが生まれた日」でタッグ

生田斗真さん主演のテレビ70年記念ドラマ「大河ドラマが生まれた日」代表カット (C)NHK
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生田斗真さん主演のテレビ70年記念ドラマ「大河ドラマが生まれた日」代表カット (C)NHK

 放送開始から60年を迎えた大河ドラマ誕生の舞台裏を描く、テレビ70年記念ドラマ「大河ドラマが生まれた日」(NHK総合)に主演する生田斗真さん。演じるのは、NHK芸能局の若手アシスタントディレクター(AD)・山岡進平で、山岡の直属の上司となるプロデューサー・楠田欽治役で阿部サダヲさんが出演している。生田さんと阿部さんは今作が初の“本格共演”で、互いの印象や撮影エピソードなどを語った。

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 ◇笑って泣ける大河ドラマ誕生奮闘記

 日本のテレビ放送は、1953年2月にスタート。その10年後の1963年、大河ドラマの歴史は「花の生涯」で幕を開けた。「大河ドラマが生まれた日」では、その前年の1962年、ドラマ業界を全く知らない新しい芸能局長・成島庭一郎(中井貴一さん)から「映画に負けない日本一の大型娯楽時代劇を作れ」と命じられたことをきっかけに、日々奮闘する山岡らの姿を描いている。

 ドラマには松本穂香さん、中村七之助さん、伊東四朗さん、倉科カナさん、矢本悠馬さん、三宅弘城さん、ともさかりえさん、永島敏行さん、イッセー尾形さんらも出演。脚本は、生田さん主演で、2019年に放送された連続ドラマ「俺の話は長い」(日本テレビ系)などで知られる金子茂樹さんが、初めてNHKのドラマを執筆した。

 若きテレビマンたちによる笑って泣ける大河ドラマ誕生奮闘記。大河ドラマ出演3回を数える生田さんは、「そもそもの始まりってなんなのか。そこにはどういう人たちがどのような思いを込めて、涙を流し、今の大河ドラマが生まれたのか。自分も興味がありましたし、すごくワクワクしながら楽しみながら撮影に臨めました」と振り返る。

 一方、2019年の大河ドラマ「いだてん~東京オリムピック噺(ばなし)~」では主演を務めた阿部さんは、「ドラマがどう作られていくのか、役者でも知らなかったりもするので、プロデューサーという役職にとても興味がありましたし、演じることができてすごくうれしかったです」と明かす。

 ◇阿部サダヲの“セリフ覚え”の速さは有名?

 生田さんと阿部さんは共に「いだてん」に出演していたが、同一シーンなどはなく、今回が初の本格共演となった。

 生田さんは「阿部さんとはずっとご一緒したいと思っていた」といい、「こうやって共演できるのはうれしくて、毎日が楽しかったです」と笑顔。阿部さんも「斗真君は近いところにいそうで、でも共演がなくて。舞台とかも見たりもしていたし、楽屋で会ったりもしていたけど、なかなか一緒にならなかったから、ずっと共演したいなって思っていました。初めてがっつり一緒にやらせていただけてうれしかったです」と話す。

 また、阿部さんと初めてタッグを組んでみて、セリフ覚えの速さに驚いたという生田さん。阿部さんのセリフ覚えについては、所属する「大人計画」主宰の松尾スズキさんも著書で「ずば抜けて速い」と記していたが……。

 生田さんも「セリフ覚えが異常に速いんですね。絶対、間違えない。『阿部サダヲはセリフ覚え』が速いってものすごく有名で、『どういうふうに覚えているんですか?』と聞いたら、『写真を撮ったみたいに入ってくる』とおっしゃっていて。なるほどな~って思いながら、でもそれは本当でした」と舌を巻いた。

 ◇佐田啓二役の中村七之助がしていた腕時計は…

 阿部さんは阿部さんで、生田さんについて「すごくカンのいい方だし、笑いも取れる。間とかが、一緒にやっていて好きだなって思いました」と共演に好感触を抱いた様子。

 実際に2人の小気味よい会話劇はドラマの大きな見どころで、さらにそこに、山岡の後輩AD・大江育間役の矢本さんや、昭和の大スター・佐田啓二役の七之助さんらの熱演が加わり、大河ドラマの原点となる、テレビ初の大型時代劇「花の生涯」誕生の軌跡を色濃く伝える作品に仕上がった。

 ちなみに七之助さんが演じた佐田啓二の長男は、成島役で今作に出演している中井さん。七之助さんが劇中で付けている腕時計は、中井さんから託された“父の形見”の腕時計だという。七之助さんは同じ高校の一つ上の先輩だという生田さんは、「“重み”というか、普段とはまた違う責任感を、強く感じていたのではないでしょうか」とおもんぱかった。

 ◇テレビドラマの価値を上げてきた先人たちに感謝

 ドラマの舞台は、大手映画会社が当時結んでいた「五社協定」によって“銀幕スター”のテレビドラマへの出演が制限されていた時代で、キャスティングに苦労する様子なども描かれている。

 生田さんは「僕らはテレビドラマ出演のお話をいただいて、台本を読んで、現場に行って、撮影して、それが放送されていますけど、初めの一歩って本当に大変だったと思うんです」とし、「『うちのスターはテレビドラマには出せません』という、映画会社の『五社協定』を何とか切り崩すところから始まって、テレビの価値、ドラマの価値みたいなものを上げてきた先人たちがいて、その上に僕らが立っているんだってことを改めて感じました」と思いを語る。

 阿部さんも、ドラマで描かれている時代と比べ、「今はいい状況だなって思います」と口にすると、「僕もジャニーズ事務所や歌舞伎役者の方ともお芝居できて。今は歌手の方が役者をやってもいいですし、お笑いの人がやってもいいっていう状況が、すごく楽しいので。
それができるようになったのも、先人の方々のおかげだなって思いました」とかみ締めるように話していた。

 ドラマは2月4日午後7時半~同8時45分に放送される。

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