女優の井上真央さん主演の連続ドラマ「100万回言えばよかった」(TBS系、金曜午後10時)。きょう3月17日の放送で最終回を迎え、相馬悠依(井上さん)、鳥野直木(佐藤健さん)、魚住譲(松山ケンイチさん)の結末が描かれる。ドラマを手がける磯山晶プロデューサーは、「3人が後ろ向きじゃなくて、前向きに生きられるように終われるといいなと思っています」と話す。最終回を前に、井上さん、佐藤さん、松山さんとの撮影を振り返ってもらった。
ウナギノボリ
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突然命を落とし、幽霊となって現世をさまよう洋食店のシェフ・鳥野直木と、恋人の直木の死を受け入れられない美容師の相馬悠依、直木と唯一意思疎通できる刑事・魚住譲の3人が、非情な運命に必死にあらがい、奇跡を起こそうとする姿を描いてきた本作。
初タッグとなった井上さんの印象を、「台本に対する理解力がすごく深い」と話した磯山さん。「キャラクターの造形が全くぶれないですし、本当に頭が良くて、表現力が豊か。なにより可愛い。稀有(けう)な女優さん」と続ける。
第4話(2月3日放送)では、直木の遺体が発見され、悠依が「誰が直木をこんなふうにしたの。絶対に許さない」と思いを明かす場面があり、SNSでは「井上真央の演技は圧巻だった」といった称賛の声が上がった。
磯山さんも同シーンの井上さんの芝居が印象に残っているといい、「泣くとか、叫ぶとかではないのに、すごく気持ちが伝わってきた。最終回の井上さんも、すごいと思う」と話す。
人気ドラマ「恋はつづくよどこまでも」(2020年放送)以来のタッグとなった佐藤さんについては、第4話で直木が譲に「やっぱ俺死んでたわ」と話すシーンと、第7話(2月24日放送)で何者かに襲われた悠依を、譲が助けてくれたときに「ありがとう」と伝えるシーンが印象に残っているという。
「『恋つづ』のときのキャラが強めのお芝居じゃなくて、“本当に死んでしまったらどうする?”という感じでやってくださっている顔が、弱気というか……。(佐藤さんが)“何にもできない感”がとても新しいなと思って見ています。弱い顔が印象的ですね」と話した。
一方、譲を演じる松山さんについては、「お芝居的にも彼がちょっと面白く空気を変えてくれることで、二人が救われることもすごく多いので、最高に癒やしな存在」だと感じている。
第2話の終盤では、泣いている悠依の前に、ティッシュをさりげなく置く譲の姿が描かれたが、これは松山さんからの提案だったという。「悠依が泣いてしまって、直木も触れることができない。『僕がここで見ているのはつらいので、ティッシュ出していいですか?』って。そういう譲の優しさにつながるエピソードがたくさんあって、それによって救われていることがある」と話していた。
最終回では、悠依、直木、譲の結末が描かれる。「そんなに暗い気持ちにはならないで終われるはず」と話した磯山さんは、「『絶対ハッピーエンドないじゃん』という意見もいただきますが、何をもってしてハッピーエンドか?というところがあって。基本的には、『大事な人に、大事だ、って今言おう』というのがテーマなので、それを伝えたい。ピリオドをどこに打つかはご期待ください」と呼びかけた。
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