VIVANT:ドラマPが明かす各話注目ポイント第4~9話 最終回は「テレビが壊れる」? 豪華なシーンを「楽しみにして」

ドラマ「VIVANT(ヴィヴァン)」で主演を務める俳優の堺雅人さん(C)TBS
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ドラマ「VIVANT(ヴィヴァン)」で主演を務める俳優の堺雅人さん(C)TBS

 俳優の堺雅人さんが主演を務める日曜劇場「VIVANT(ヴィヴァン)」(TBS系、日曜午後9時)が、9月17日の放送で最終回を迎える。さまざまな考察が上がるなど、多くの視聴者を魅了してきた本作。ドラマを手がける飯田和孝プロデューサーにこれまでの各話の注目ポイントを振り返ってもらった。また、最終回の見どころも聞いた。前後編で紹介する。

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 ◇第4話

 <新庄(竜星涼さん)を責めないで!>

 新庄が山本(迫田孝也さん)を見失うシーンも、いろいろと考察がなされていましたが、追われている側も相当に訓練された人物ですからね。山本も別班の黒須(松坂桃李さん)が助けていますし、タヌキの置物を見ているすきに乃木を見失ったのも、そもそも乃木は別班ですから。なので皆さん、新庄ばかり責めないであげてください(笑い)。

 ◇第5話

 <別班特有の連絡手段と、謎の登場人物>

 乃木が神田明神で祠(ほこら)をチラっと見るシーンは、後で別班の連絡方法に関係していることが分かります。まんじゅうが供えてあり、それを確認してお茶屋に行くという流れもスパイ映画のようなシーンですよね。あまり触れられていませんが、あのお茶屋の店主(小林勝也さん)はもしかしたら、2人が別班だと分かっているのではないでしょうか……。

 <マスコットキャラクターのヴィヴァンちゃんが本編に登場!>

 もともと、日曜劇場には重厚なイメージがあるのと、今回は放送前に作品に関する情報をほぼ出さなかったこともあり、あえてイメージとは真逆の可愛らしいキャラクターを立ててPRをしようと考えました。実はこのヴィヴァンちゃん、第5話に出演しているんです。どこかに登場しているので、ぜひチェックしてみてください。わりと画面のど真ん中に、こっちを向いてほほ笑んでいます(笑い)。

 ◇第6話

 <薫の意味深な発言>

 薫が乃木に「私のこと好きなんですか?」というシーンがありますが、その前の会話、薫さんの表情がとても意味深なんです。実は僕の知らないストーリーがあるのではないかと疑ったぐらい(笑い)。もしかしたら監督が教えてくれていないストーリーがあるかもしれません。バナナナイフのシーンは、男の子の憧れが詰まったようなカットでした。宮崎(陽平)監督にとってもこだわりのシーンだったようで、現場では入念な打ち合わせがなされていたようです。

 実は、9月10日午後7時から放送した生放送番組のセットにも、バナナナイフがあったのにお気づきでしょうか?(笑い)。セットに入るなり、宮崎監督が「見てください、見てください」と無邪気に寄ってきたのを覚えています(笑い)。

 <ドラムボイス誕生秘話>

 ジャミーン(ナンディン・エルデネ・ホンゴルズルさん)の手術の無事を祈るドラムの姿は印象的ですよね。ちなみにドラムの声については、最初から女性の声にすることは決まっていました。普通の声にするか、色っぽい声にするか、いろいろとアイデアが出る中、さまざまな役を演じ分けていらっしゃる声優、林原めぐみさんにオファーをしてみたんです。

 監督には、「このドラマを世界に発信するなら、世界的アニメである「エヴァンゲリオン」や「カウボーイビーバップ」の声を担当している林原さんの声が必要です!」とプレゼンしました。ご本人も、ドラムのキャラクターや、何よりこの「VIVANT」を面白がってくださり、お引き受けいただきました。本当に感謝しています。

 ◇第7話

 <乃木と野崎の2人だけがわかる会話>

 バルカ共和国へ向かう飛行機の中での乃木と野崎の会話は、乃木が別班だということが分かっていながら交わされる高度なやりとりです。そして乃木の「あなたは鵜群の一鶴、眼光紙背に徹す」というメッセージも、野崎にしか分からない。さらに、空港で乃木は野崎に「僕は○○○○社との商談があります」と言って去りますが、わざわざ伝えた“○○○○社”の意味とは……。

 <野崎のスマホに送られたメッセージとは>

 別班がノコル(二宮和也さん)と接触するため、ロシアの反政府組織を道中で襲い、その遺体を隠した小屋があります。そこに野崎とチンギスもたどり着くわけですが、ここで発信機の付いた薫たちの写真を見た野崎が、スマホを見るんですよね。そこにはいったい何が書いてあったのでしょうか。

 ◇第8話

 <乃木の特技がカギ!>

 手で重さを量ることができる乃木の特技は、第1話でジャミーンがパンを作るシーンで披露され、第8話ではヤスダ(音尾琢真さん)の悪事を暴きました。この特技を第1話のジャミーンとの何気ないシーンでやっていたことで、“後付けではない”ということが分かっていただけたのではないでしょうか。

 ◇第9話

 <善悪を判断できるジャミーンの存在>

 ベキの告白で、乃木がジャミーンに助けられた家が、実は自分が生まれた家だったと分かるところは、僕がこのドラマで一番好きなシーンかもしれません。この運命がつながった瞬間は、事前に知っていながらも、映像を見て鳥肌が立ちました。ジャミーンの存在にも、いろいろな考察が出ていますが、“人の善悪を判断できる”彼女の存在は最終回に生きてきます。

 <山本以外の日本のモニター>

 第9話のラストで、乃木に撃たれて死んだはずの別班員たちが生きていたという事実が判明しました。あの証拠映像を送ったのは“日本のモニター”とされていますが、これは果たして誰なのでしょうか。最終回で明かされますので、皆さんぜひ予想してください。第1話から第9話をよく見れば、この人物だというのは分かるはずです。むしろ、この人物がテントのモニターだと仮定すると、「なるほど確かに!」となると思います!

 ◇壮大な物語もついに最終回 ズバリ見どころは?

 このドラマは“乃木憂助が愛を探す冒険の物語”です。愛を知らない乃木が、薫と出会って愛を知り、そして父親のベキにもその愛が向けられ……そうした乃木の思いがどういう結末を迎えるのか、最後にどういう愛の形を示すのかは一つの見どころとなっています。

 最終回ではまた漢文の言葉が出てきます。その言葉の意味と、ドラマ全話を見ていただければ、必ず一つの結末にたどり着くことができると思います。とても愛のある結末を想像できると思います。

 そして、考察を楽しんでくれている皆様、そんなものはどうでもいいとすら思えてしまうシーンがドーンと待ち受けています。出演者の皆様も、口にしていますが、“家のテレビが壊れてしまうんじゃないかという豪華なシーン”をぜひ楽しみにしていただければうれしいです。

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